覇剣の皇姫アルティーナ (ファミ通文庫)/むらさきゆきや
¥609Amazon.co.jp

【剣も弓も苦手で、本ばかり読んでいる落ちこぼれ軍人のレジス。
左遷された辺境で、彼は運命を変える少女と出会う。
赤い髪、紅い瞳を持ち、覇者の大剣を携えた皇姫アルティーナ。
落胤が故に、十四歳にもかかわらず、辺境軍の司令に任じられていたが、彼女は己の境遇を嘆くことなく、とある大望を抱いていた。
「あなたを信じるわ」
少女から軍師として求められたレジスは共に困難へと立ち向かっていく。
覇剣の皇姫と、読書狂の青年が織り成す覇道戦記ファンタジー。 】

ほら見たことか、僕はなにもできない。(p254)

■ 感想とか色々

読書好きの左遷文官と僻地に飛ばされた第四皇女のお話
けっこうそのまんまのお話だった
尊敬されない跪かれることのないお客さまでお姫さま扱いの司令官が実質的司令官とあれこれするお話
野盗の退治で一役買ったレジスはその一件でジェロームに目を付けられる
侍女のクラリス、バイルシュミット家の執事で家令の助手のイェスタ(弟)、メイドのイェリン(姉)
クラリスと皇女があまり接点なくて、むしろ侍女はレジスとばかり話しているので、なぜいるんだ? と思った、帝都からわざわざ今いる僻地まで連れて来たんだから、なにかはあるんだろうけど。そして結局馬車待ちのお姉さん。
絶対的に皇女を信じる侍女と、絶対的に皇女を信じない軍師でバランスはよかった

ほら見たことか、僕はなにもできない。(p254)を読んだとき
「ふははははは! 残念だったな!!」と思った
いやだってあの子が信じると言ったから信じるんだろ、お前がどうこうって話ではない
あんたを信じた責や咎がもしあっても、背負うのは信じた側ですので
全く慰める気はないのだが、どんまい! とだけ言っておこう。


語尾に「~」を使うとなんだかほわほわするよね~
のんびり演出にはいいのだが~
使い所が難しいと個人的に思ってるんだ~
まさか戦闘シーンで出て来るとは思わなかったわ~
あれは無理~

信頼と指揮権と部下を手に入れて僻地からの出発
作中の台詞で「リスクマネージメント」って言葉があってなんかびっくりした、びっくりしたことにもびっくりした、あるんだ… そんな概念…

イラストレーターはhimesuzさん!