ラスト・ビジョン (電撃文庫)/海羽 超史郎
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【高校三年生の初乃素直は、最後の夏休みを利用して、クラスメイトの間ノ井忠、神無月さよりと共に旅行に行く。
行き先は、同じくクラスメイトの高井深奈が招待してくれた彼女の故郷。
深奈は三年の春に転校してきた謎めいた女の子だった。
三人が着いた先は、故郷という名に全くそぐわない人工的な離島。
実はそこは、大企業・高井産業の研究施設だった。
なかなか深奈に会うこともできない初乃たち三人は、夏休みを満喫していた。
だが、研究所内の事件に巻き込まれ、初乃は銃で撃たれてしまう。
その直後、彼に異変が起こる―!?
第7回電撃ゲーム小説大賞選考委員奨励賞受賞作家の新作、早くも登場。 】
(アマゾンから引用)

SFとタイムリープと夏休み

■ 感想とか色々


だいたいを初乃素直視点で
財閥の内部分裂とか合議制とか象徴主義とか旧主流派と現主流派
正直沈さんや公次さんあたりは視点も含めよくわからなかったぜー
あれはもしかして脱出の叶わなかった素直と高井さんver.だったり?

メインヒロインさよりちゃんでよくね?
え。だって、可愛かった! し!
可愛い女の子≒かっこいい女の子<好きな女の子
優先順位的には、こんな感じ。多分。可愛いとかかっこいいとか好きとかの線上ではなく「なんだこいつ面白いな!」がいたらそれが1番かも、斜め上にかっとんでたり予想をあざやかに裏切ってくれたり二択迫られたらツルハシ持って三択目作っちゃうような子。「1番」てことはそのうちなにかにその座から引きずり降ろされることが前提なので1番はいつまで経っても頭に「暫定」が付く。
大分進まないと高井さん出て来ないので…さよりちゃん可愛かったし。好きではないけど。視点のときとか「なるほどなー」と思ったし。この子以外だと苛付く自信は多いにあるのだが、まあ、あれはあれで。
間ノ井忠は、あれだな、いい奴だな!
読み終わって振り返ると、内部権力抗争はさておき、外部の人間で最も事態を把握していたのは忠だったし。お前、いい奴だなあ。

読み終われば解決するのだが、途中までは初乃素直(人間)は10年前のウイノスナオ(素体/高井さんと最初に出会った方)の一部だと思っていた
なんか……意識だけ一緒でも、10年間の変化とか些細な違いとかは、好きであればあるほど(高井さんが泣き虫だった頃のウイノスナオとは違うのを見付ける度に)痛いんじゃないかなあと
あの子が痛いのは嫌だ
初乃素直が島に来た夜に待ち続けたあの子が、2日目の夜、10年ぶりに会えて、泣きじゃくったあの子が、痛いのは、嫌だよ
初乃素直の意識的には10年前のウイノスナオは(意識的な意味で)今の延長線上のいわば「未来」にあるので(時系列としては過去なんだけど)、それなら痛くなさそうなのでいいや

初乃素直は悪人顔だけど怖がられたくないとかがちょっと可愛かった(笑)
素体(意識以外は人間の行動ができる)マジイケメン。なんなのあのヒーローっぷりは…、初乃素直は素体のときの方がかっこいいという! 最後腹を撃たれたオリジナルに戻ったとき金属バット持って壊し尽くしたのもかっこよかったけどな!
あれだけ高井さんから全幅の信頼寄せられるとか! なんだし!! 

そういえば水着の女性には然程興味がなかったのだが、全体的によく焼けた肌に水着の紐のあとだけ白かったりするのはちょっとなぞってみたくなるかも、と思った今夏

イラストレーターはヤスダスズヒトさん!