象られた力 kaleidscape (ハヤカワ文庫 JA)/飛 浩隆
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【惑星“百合洋”が謎の消失を遂げてから1年、近傍の惑星“シジック”のイコノグラファー、クドウ円は、百合洋の言語体系に秘められた“見えない図形”の解明を依頼される。
だがそれは、世界認識を介した恐るべき災厄の先触れにすぎなかった…異星社会を舞台に“かたち”と“ちから”の相克を描いた表題作、双子の天才ピアニストをめぐる生と死の二重奏の物語「デュオ」ほか、初期中篇の完全改稿版全4篇を収めた傑作集。 】
■ 感想とか色々
おー よく解らんが楽しかった!
大体わたしはSF(出版がハヤカワで宇宙行ってたり異星の話だったりする本)は素養と教養と前提であるべき知識がないのか、なんだかよく解らんことが多いのである
デュオ
天才的なピアニストの話
双子の天才ピアニスト、と言えるかもしれないけど、肩あたりから下の体は共有しているので、複数か単数か迷う所
事故でピアニストの道とともに恋人を失った男が、この天才の調律師として働く話
音の聞こえない双子に寄り添う手話担当の女性
ひとりの告白から始まる物語。
「誰が書き手であるか」も勿論面白かったけど、意識の共有をしている所と、昔のビデオも結構楽しかった
天才のことを単数で呼んだ女性の話。
呪界のほとり
肩乗り竜と悪運大活躍の男が逃げ込んだ先は呪界の外
変なじいさんに出会うわ、戻れないわ、変な奴らには追いかけられるわ、ゾッとする理論を聞くわ
それが必要だと認識した瞬間、過去に遡って発生させ歴史を伴い偶然を装う、そのことを知っている(そしてそれが自分だと思っている)ってすげーなじいさん。
続きそうな終わりだったけど続くのだろうか
夜と泥の
古い友人を訪ねに行った老人の話
友人の祖先は200年前、リットン&スティンビー協会から改造を終了した星を買った。
地球化複合体ベルヴァードを筆頭に、セリューズ、カプリシューズ、サンギュリエールの三衛星がその星をより地球に近付けた
生まれては滅びる少女というエラー。名前はジェニファー。
前兆があって、原因もあって、解明されている
象られた力
突如滅びた惑星の“見えない図形”の解明を依頼される〝私〟の話
細工を担う恋人と、同じアパート(?)に住んでる設計者コンビ、百合洋人兄妹(父母はお仕事)
それぞれの視点もある、とりあえず兄ちゃん可愛かった、ピリオドになった兄ちゃん可愛かった
華美な図形の奥にある恐怖
カバーイラストはL.O.S.164+WONDER WORKZさん!