キング&クイーン (100周年書き下ろし)/柳 広司
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【ある事件をきっかけに警察官を辞めた元SPの冬木安奈。
六本木のバー「ダズン」で働いていた彼女に、行方をくらましていた元チェス世界王者の“天才”アンディ・ウォーカーの警護依頼が舞い込む。
依頼者の宋蓮花は、「アメリカ合衆国大統領に狙われている」というが…。
『ジョーカー・ゲーム』シリーズでブレイクの柳広司が満を持して放つ、絶品書き下ろし。 】
首藤主任かっこいい
■ 感想とか色々
元SPの冬木安奈(古武術)が元チェス世界王者の変なおっさんを匿う話
彼の死を望むのはアメリカ合衆国大統領だという宋蓮花
SP時代、避難先に指定されたホテルに偽名で泊まり、かつての上司からの連絡を待つ
喧嘩を仲裁しようとしてナイフに刺され死んだ警察官の父、父と仲の良かった同期の北出、安奈に才を見出し育てた祖父
SP時代に警護した議員、やくざ風の男たち、〝アンディ〟の昔話
修学旅行のときに簡易囲碁盤(折り畳みっぽかった)みたいなの持ってきてやってるのはいたし、羽生さんのお名前はわたし程度でも存じてますが、チェスってあんまり有名な人聞かないよねー
と思って「日本におけるチェス」からwiki「日本チェス協会」に飛び、同ページ下部「外部リンク」の「日本チェス協会まとめ」まで読みました(笑)
なんでアメリカだったんだろうな、発祥はインドらしいが
チェスってなんでかイギリスのイメージがあったが、定金伸治さんの「ブラックランド・ファンタジア」ではチェスをロンドンでやっていたからか
しかもさー そんなさー 「世界の常識」持ち出されてもさー…
それが他の場所で有名だからって、こっちに来てまで有名で当然って顔されて、知らないと「なんで知らないの!?」は、ちょっと嫌である
常識なんて互いに共有しているからこそのもんだろうにさあ!
ウォーカーが好きじゃない、チェスがどんなに上手かろうが私にとってはどうでもよかった
あなたにとって、チェスを指せる残り少ない時間こそが重要で、それ以外のこと――親書に唾かけたり、同時多発テロを自業自得と言ったりしたように
大体あのおっさん楽しくねーし。
アメリカ政府も潰したかったら大会側に圧力かければいいのになんでかけなかったんだろう、親書送るよりかは確実な気がするんだけど
出国前から国家反逆罪で手配されていたのは確実、ならこっそり公安にマークされていそうな気もするけど、そんなこともないのかー
なんか、結局、お前もお前で自業自得じゃねーかって感じだった
同時多発テロ云々はさておき、親書に唾かけたから暗殺って、アメリカんとこの大統領って確か靴投げられた人もいたぜ? と思わないでもない
あの投げた人死んでたっけか(地元で英雄として迎える準備、みたいのはちらっと見たけど、真偽は知らない、てか外してるのに英雄ってどうなの)
Wikiに「ブッシュの靴」があった(笑)
「イギリスのクリエイターであるアレックス・チュー(Alex Tew)は、ブッシュ大統領に靴を投げつけて得点を競うSock and Aweというシューティング・ゲームを制作した。」ってあってうけた、そして関連項目に昭和天皇。ああなるほど。
〝アンディ〟の話は騙された!
最後の、アイスランドやイワノフさんはよかった
現在軸(安奈、おっさんを匿う)と、SP時代の議員警護の話と、天才的な子供の話
安奈も、まあ嫌いまではいかないけど、首藤主任のお話の方が読みたいかも
あの人の話面白そうだな! 教官としても良いし上司でも面白そう
あの人、安奈の元上司としてちょいちょい出て来るけど、ちょいちょいしか出て来ないから絵にかいたような完璧さだった
安奈にとっては〝良いセコンド〟だったようですが、首藤主任の〝良いセコンド〟も読んでみたい
写真は中村淳さん!
キング&クイーン (講談社文庫)/柳 広司
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