金色の獣、彼方に向かう/恒川 光太郎
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【樹海に抱かれた村で暮らす大輝は、ある日、金色の毛をした不思議な生き物と出合う。
ルークと名付けて飼い始めるが、次第に大輝の体に異変が起きてきて……。
「樹海」と「サンカ」をテーマに、鬼才が読者を神々の世界に誘う、表題作を含む4編を収録。 】



■ 感想とか色々


異神千夜
人里外れた草庵にすむ元僧侶の遼慶は泉の近くにいた男に声をかける
茶に招き軽く談笑をしたあとに「最近、このあたりで妙なものを見かけませんでしたか?」と尋ねられてから始まる〝昔話〟
これ好きー かなり転々としているけど(笑)
商人にもらわれたり奴隷にされたり間諜として送られたり
雪の中に埋もれた人間の一部がぐろくて好き


風天孔参り
自殺(?)する人たちの話
武士の切腹だの即身成仏だの引き合いに出すなよ(笑) と思った。
別に、死にたきゃ死ねばいいのに、全くとめてないのに、なんで大仰な理由付けて正しくしようとするのか、意味解んない

ひとりでレストラン&宿を経営しているおじさんと風天孔参りのひとり
先祖代々の案内人がなんか好き


森の神、夢に還る
ナツコに憑依したものの話
ずっと存在を隠していたかつてサクラだったものとシバとテツの話
傷のある鼬行者



金色の獣、彼方に向かう
大輝が拾ったイタチ(?)はルークと名付けられリードに繋がれることなく自由に行動していた
いつの間にかいなくなってたり、いつの間にか戻っていたり
まるで人の言葉が解っているように振る舞う動物
猫の墓掘人、千絵に理不尽なふるまいをする父親、ルークの視界で物を見る感覚
最後の「絵葉書」がよかったー


個人的には、「異神千夜」「森の神、夢に還る」「金色の獣、彼方に向かう」「風天孔参り」の順で好き


装画は大島梢さん!
検索かけて出てきた2011年の「星図」行きたかった… またやらないかなー
出版社は双葉社さん~