なりそこない (f‐Clan文庫)/高里 椎奈
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【休暇を過ごすため借りた山中のコテージには、見知らぬ四人の男と一匹のシェパード犬、そして赤ん坊がいた。
しかも犬の飼い主は分からず、赤ん坊の身元も知れない。
もしや、この中の誰かが誘拐してきたのでは──!?
疑心暗鬼の中、衝突しつつも赤ん坊の世話をすることで、性格も年代も違う彼らに、奇妙な交流が生まれ始める。
やがて、各々が胸に秘めていた思いが零れ出て……。 】

■ 感想とか色々

誰もコテージのオーナーに対して怒らないのがすげえ
明らかにオーナー出せよの話だろこれ

コテージ借りたら四重予約
鎖に繋がれた犬に見知らぬ赤ちゃん
夜が明けたら山を下りる、一夜限りの名前を決める
真面目そうな25歳の眼鏡:ニコ
垢抜けた30歳:ミレイ
視点の35歳:サンゴ
体格のいい40歳:シオ
迷子になってうろついていた45歳:ヨソジ

でいろいろ
ニコが好きでした(笑)
結構それだけかな。鎖に繋がれた犬はリーダーです、ちょっと間抜けだけど基本的には忠実。
遠まわしに「俺の能力は若さだけじゃねーんだよ老いぼれ共」空気があって好き

間違い探しでもあるし、欠点探しでもあるし、長所探しでもあった
嫁さんに逃げられちゃったり、娘大好きなお父さんだったり、中々認めてもらえなくてじれてる警察官だったり、遊んでばかりで(仕事=料理もするけど)不安定な人だったり
最後、「え? お前だったの?」となった…(笑)
強盗とはいってもおそらくなにも盗んでいないし、計画性もないだろうし、誰も傷つけてすらいないだろうし、出頭で、これまた多分だが初犯だと思うから、というか書いててこれ強盗未遂じゃないか? 執行猶予つくんじゃね? と最後の感動を台無しにしておきます


気付いていても指摘しなかったあれらを優しさだというのならそんなに嫌いじゃない
「なりそこない」の話

イラストレーターはancouさん!