月と蟹/道尾 秀介
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【「ヤドカミ様に、お願いしてみようか」
「叶えてくれると思うで。何でも」
やり場のない心を抱えた子供たちが始めた、ヤドカリを神様に見立てるささやかな儀式。
やがてねじれた祈りは大人たちに、そして少年たち自身に、不穏なハサミを振り上げる――やさしくも哀しい祈りが胸を衝く、俊英の最新長篇小説。 】

おかんあのプレゼントはあかん

■ 感想とか色々


慎一
転校生。父他界。母・祖父と同居中。

春也
転校生。父からの虐待。兄弟は多分いない

鳴海
地元。父親のみ。母親逝去。


慎一視点でのお話
母親の恋人らしき男性がクラスメートの女の子のお父さんだったり
お腹がべこべこの友人だったり
ヤドカリをあぶってお願いしてみたり
基本的には薄暗いお話です、終わって振り返ってみれば別にどうといったこともないし、なんといったこともない
「結局、どっちか解らないまま終わる」のがあの少年にとっての救いや希望であるのならば、多分最悪のバッドエンドでなかったんじゃないかなあと思う

しかしあのプレゼントはあかんだろお母さん…
まだ1個目のガラス製品はセーフだが2個目の慎一への包装されていないプレゼントはアウトでしょう、鳴海のお父さんも自社製品送るとか隠す気なくね?
プレゼント渡す前にちゃんと正式に言えよ、と思ってしまった
お母さんも言い訳がワンパターンだし遅くなるのいつも同じ曜日だしそりゃバレるわ。うん。

父親→本人と息子には告知せず
祖父→本人には告知せず息子には伝えた
のになんだか苦笑い
もし将来母親が病気で倒れ余命幾ばくかだった場合、あの子は母親にそれを伝えるのかな

この3人は多分これからも苦労するんだろうなあ
鳴海は特に苦労しそう(笑)
慎一も手紙の一件を当の本人に最後の方まで話さなかったんだから苦労しそうだな
リュックサックとカバンが引っかかっているとは思わなかった
最後って包丁じゃなかったっけ…