カササギたちの四季/道尾秀介
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【リサイクルショップ・カササギは、店員二人の小さな店だ。
店長の華沙々木は謎めいた事件に商売そっちのけで首をつっこむし、副店長の日暮はガラクタを高く買い取らされてばかり。
でも、この店には、少しの秘密があるのだ――。
あなたが素直に笑えるよう、真実をつくりかえてみせよう。再注目の俊英による忘れ得ぬ物語。 】


■ 感想とか色々


住職にボラれる
泣く泣く帰ると事件の原因が来る(来客や電話)
事件(いざこざ・もめごと)発生
カササギが頓珍漢な推理
その辻褄を合わせるために奔走
一旦めでたしめでたし
真相解明

カササギなので七夕話はさむかと思えばそんなんでもなく(笑)(ちょこっと「七夕にカササギ出るよね」くらい)
あとカササギで思い浮かべるのは「かささぎの 渡せる橋に おく霜の 白きを見れば 夜ぞ更けにける」(by中納言家持)(意味は知らん)
百人一首つながりで戦艦三笠の名前が「天の原ふりさけみれば春日なる三笠の山に出でし月かも」の三笠か? と気付いたときはちょっと感動した
主人公と共同経営者のカササギ、店に頻繁に出入りカササギをヒーローと仰ぐ中学生を「落胆させるわけにはいかない」。読んでいる途中、このよく出てくる女の子、学校とか勉強とか家出とか言ってるけど何歳? と思ってたら、中学生で、中学生か! こういうときのセオリーは高校生だと思った! と衝撃だったので中学生呼び、名前忘れた! 菜実だった。
主人公は日暮。美大出みたい。美大でも修復って、文化財保存学? だっけ?
前にアフガニスタンの壁画の欠片修復してた気がする、藝大。


春 鵲の橋
別名『ブロンズ像放火未遂事件』
ハンカチを探しに来た少年と、お母さんと、おばあちゃん
家族経営……

夏 蜩の川
「家財一式、すぐに配達」の条件で電話をかけてきたお客さん
晴れてお弟子さんとなった女性の部屋用らしい
宇佐見さんの京ことばが好きだった……!
螺鈿づくりが得意らしいし! 螺鈿好き!
神木を材料になにを作るか
男だらけの家での身の置き場。
お姉さんは不動産屋さんの一人娘らしい


秋 南の絆
過去話
カササギと日暮が菜実の家に買い取りに行ったときの話
離婚した夫婦、安く買い取ってくれという電話での声。魚ばかりを溺愛する母親
猫盗んだ?時点でおかしいだろ、猫って性格にもよるけど普通鳴くんじゃね?
会話には出てきて未だ登場しないお父さんかなーと思ったらまんまだった。


冬 橘の寺
住職が良い奴になるわけもなくがめつい。坊さんがめつすぎだろ
冒頭のチラシの売り文句引き合いに出しては恒例だったのでスルーしますが、蜜柑まで来るとイラッと来る
子供がめちゃくちゃ良い奴でよかった! お兄さん、いい人だね!
ふたりで雪だるま作ってた!
雪だるまって可愛く作るの難しいんだよなー 慣れてないからか作るとなんでかホラーになる。(バランス悪い)
奥さんからの手紙とか貯金箱とか。
秋のp212に「女性のためにこっそり役に立とうとするのは男性と決まっている」が期せずして今回の話に当たってるのが多い(お母さんを助けようとした息子、借金だけ背負って家を妻に残した元夫、知り合ったばかりの菜実が割ったと思って推理通りといった宗珍)
2011年の2月14日の雪が積もった日に、夜の11時すぎ頃歩いてたら門や玄関近くにに雪だるまあって和んだ。

「彼女を落胆させるわけにはいかない」と何度も繰り返してるけど理由がなかったなー なんだったんだろ

装画は牧野千穂さん!
あ、佐藤多佳子さんの「黄色い目の魚」と雫井脩介の「クローズド・ノート」の人か