羽州ものがたり (カドカワ銀のさじシリーズ)/菅野 雪虫
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【ひとつしか瞳をもたない鷹のアキと暮らす少女・ムメは、都から来たばかりの少年・春名丸と出会った。
それが縁で春名丸の父親・小野春風にさまざまなことを教わるムメ。
やがて見違えるような娘へと育ったムメは、春名丸との友情をはぐくんでいく。
だがそのころ、羽州では都に対する戦いが起きようとしていて――!!
それが、東北の地、羽州で起きた「元慶の乱」のはじまりだった。】

カラスの扱いが酷い件について

■ 感想とか色々~


元慶の乱(がんぎょうのらん)は平安時代に起きた夷俘(蝦夷)の反乱である。朝廷の苛政に対して出羽国の夷俘が蜂起して秋田城を襲った。官軍は苦戦して鎮圧は難航したが、藤原保則が寛政によって鎮撫して終息した。(wiki)


「平泉への道」(http://www.iwate-np.co.jp/sekai/miti/miti11.htm)
元慶の乱は、878(元慶2)年3月に秋田県北部の蝦夷(えみし)が秋田城駐在国司の苛政(かせい)を訴え、秋田城などを焼き打ちした事件である。(中略)蝦夷の村は、ほぼ郡に匹敵するか、またはそれよりもやや狭い範囲の複数の集落の集合体である。反乱軍は、秋田市以北から米代川流域にかけての12の村々の連合勢力であった。


反乱が3月15日って書いてあるところもあった。


苛政の朝廷vs不作の羽州

ガキの癇癪でもあるまいし、「理解してくれない!」(byハルナ)でぎゃあぎゃあと…
「相手が知らない」っていうことを知っているんだったら教えれば良いのに、そのための字で紙で筆で「本」でしょ
カラスと村長の娘ではあるが跡継ぎではないっぽいムメはともかく、言ってしまえば「朝廷側」のハルナはこれから大変だよ頑張れ!(人事)
朝廷(統治)側に理解する気がないっていうのがどうも。
田舎者だろうと都者だろうと年貢もらうんだったら多い方が良いじゃん
搾取するならするで搾取するための理解をしないとあとあとめんどくさそう。人と土地を使いつぶしても代わりがきいたり逃げればいいっていうんならまだしも。「競争」っていう言葉が目に付いた

基本はムメ視点。
まあこれが良い子なもんで………
周りの評価も高い。武道関係はカラスとハルナ
小野さん良い人過ぎるだろ。
あと結局「飯食えねーんだよ!!!!」で反乱した東北が可愛い。ご飯は重要だよ。


カラスの扱いが酷い件について(あらすじにも載ってない!)
ムメが唯一の友人(?)でハルナの親父さんと一緒に剣を習う、野生(獣)じみた少年
可哀想っていうか気の毒っていうか、まあ確かに正しくはなかったかもしれんがそこまで言わなくても… 
精神的にある種の安定性を求めてたカラスのブレーキに、長いこと一緒にいたハルナとムメがなれないのなら誰がなるのか
もしムメもハルナもなれなくて、カラスがそれでもそういうものをほしいと思うなら今度は「正しい人」がちゃんと見つかると良いね
ムメとハルナは足りない。それに多分そこまでカラスのことは大切じゃないように思う
同世代でこの2人以上に仲の良かった人なんていないけどねー 同世代でないのならハルナの親父さんも大分可愛がってたみたい
どれにしても明確な恋愛はない。

あー……なんだっけ、結局反乱のオチをどこでどうやってつけるか? ていうお話。
武力で勝ち取っても話し合いに持ち込まなきゃいけないのでめんどくさい、まあ全部潰してもあとあと困るんだろうけど。別に彼らは朝廷に取って代わりたかったわけでもないし。
「競争」をしない彼らでもあるし、競争をしなくてもいい土地なんだよ、なあ、と。



装画は遠田志保さん!
好きー
だが画集は多分買ったこと無いと思われる… ポスカなら1・2枚買った記憶が。時々けばいんだ…!!!! 好きなんだがなー。
銀のさじシリーズ。