巡歴者(ゲイザーシャフト)―創世の契約〈4〉 (C・NOVELSファンタジア)/花田 一三六
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【傭兵王ライゲンベックが夢みた「人族と混血の国」は短期間で潰えた。
しかし希望が残された。
傭兵集団鋼の風の脱出劇がそれを証明する。領民たちに見送られ、再会を約したあの炎の列に篭められた願いが。
ベルネは一時的に活動を停止した鋼の風から離れ、大山脈を目指す。
旅先で出逢う懐かしいものたちと初めての顔。
困難な旅を続けることによって、気づかずにはおれないこの世界の矛盾。龍族の狙いはどこにあるのか。】


だからドラッケンハイト神さまっぽくないんだって

■ 感想とか色々~


よそ様の神さんにケチ付ける気はないんだけどさ!!
神さまに近いものであって神さまではないしな。ということは能力と見た目の差を除けばカッツェンやフンターと変わらないだろ。犬猫鳥ってまとめて鳥獣だし。
至高教会に所属してないのも変、だって神さまに近いっつー認識が他の三族にあるのなら代行作業(教皇)は龍族がやればいいんじゃないの、逆に犬や猫がやるのは不敬のような
そのくせ世界に関わろうとする。どっちやねん。

1巻を読み終わってからの2巻3巻は多分ほぼ1日中に読み終わった。
がしかし4巻はゲンさんご一行がほとんど出てこないのでがくーんと読む速度が遅くなった。
鋼の人たちが好きすぎる。「家族みたい」なんだって。
最初数ページピコさんとゲンさんだったけどな。
性交と混血と月の障りの話。
自分が過剰に反応してる分も否定できないからアレだが「子供」の話だっけこれ…。
ずいぶん前の痴話喧嘩カップル(放火されたとき)にしろ3巻のお騒がせカップルにしろ「子供」だったからな。いや悪いこっちゃねえよ。多分よいことだよ。よいことであればいいとは思うよ。
ゲンさんの目的である国を作っても引き継ぐ次代がいなきゃ話になんねえし。

というわけでレスティはレスティ(厄介者)の名のまま旅続行。
フンターハイトで元聖騎士団長ブロンデル
カッツェンハイトで龍族の研究をしている学者フローレンス
龍族に会ったと言う飛べないフォーゲルハイトのロッシ
が旅の仲間。仲間じゃないけど。
ブロンデルの故郷に行って最終的に追われたり(現教皇の命令を無視しているのでお尋ね者、そういや他国の中に教会領ってイタリアとバチカンだなあと。バチカンは日本の神社みたいに伝説の武器が奉納されてたら面白そう)
身の安全のため居場所がつかめない学者さんを探したり
ドラッケンハイトに会ったと吹聴しているフォーゲルハイトを探したり
追いかけられたり追いかけられたり追いかけられたり捕まったり。

ブロンデルの幼馴染さんはブロンデルの言っていることを解りたければ追いかければよかったのに。
追いもしないで風評と過去の一時だけで判断するならそりゃ「解んない」だろうなあ。
そういえばレスティの扱いが「見ないふりをする」だった。
学者さんのエピソードのときも「下等種族」だから「種族」には数えられてる。ブロンデル父のお金のばら撒きとかのがそれっぽかった。

トーニが出てきた! ひさしぶりトーニ! 猫族の混血。
マルセルも出てきた! 猫族の混血。下級貴族の庶子。
ヒルファーさんは人族の国が出てくれば出てくると信じてる!
可能性が低いのはマチルデさんくらいか。ジャックもだけど。
あの人は不安定やいつもと違うことを嫌いそうだから。
マチルデさんには会いたいけどその状況は嫌だなあ
ベルネが好きになれないのは垣根をひょいっと越えてしまえるからと仕事が「記者」だからだと思う。
そういやレスティの恋愛はなかったね物凄い今更だけど。
そしてなんでメンシェハイトの女は抱くくせに下位扱いなんだろ まあいいや。「混血らしい」振る舞いの話。
でも、それは、そういう「らしさ」に至るまでの経緯があるだろ。

ブロンデルが高潔だった
あの人は、なんというか、「自分が出来ることは他人も出来て当たり前」だと思ってそうだ

装画は金田榮路さん!


傭兵王(レギオネスト)―創世の契約〈3〉 (C・NOVELSファンタジア)/花田 一三六
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