玉工乙女/勝山海百合
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【彫って彫って彫り続けるの――普通の村娘の黄紅は、石印のつまみに細工をほどこす職人を夢見て、腕はいいがだらしのない師匠を叱咤しつつ、毎日教えを請うていた。
やがて黄紅の石印は目利きに認められ、ついには憧れの競刻会の出場が決まるのだが……。
いつか女に戻れるだろうか――男装の少女、沈双槿は悩んでいた。
か弱い弟が魔物に狙われたため、弟に女装させて自分が男となり、敵の目をくらますため耐え忍んでいたのだ。だが苦難は続き、妹までもが魔物に狙われてしまう。沈双槿は妹を救う決意をし……。
たとえ何があろうとも、選んだ道を進んでゆく。
ひたむきな二人の少女たちが彩る、不思議な中華少女小説。】
■ 感想とか色々~
不思議な中華少女小説って言うか
なんていうか……
中華系って、後味ぼんやりというか、うっすらとしすぎていてわかんねーよっていうか、「で、だから、なに?」と聞きたくなる、ようなのが多い。
妖怪というほどおどろおどろしいものじゃないんだけど、妖精っていうほど外見がかわいらしいものでもないし、精霊っていうには神秘さに欠ける。
オチがはっきりしていないホラーを聞いたような。
かまいたち? とも一瞬思ったんだけど、そんなはっきりしてない。
出てくるのは蓮喰いくらいか? この人もかなり自分勝手な存在だったけどな。
あと意味が解んないことが多い、纏足や科挙、男子に女装をさせる、くらいならまだ解るんだけどなあ。
女と男の役割がはっきりしていたときの、お話。でもないし。
願いをかなえるために「蓮」を拒否し続ける男。
箱細工をやっていた少女が石を彫り始めて
跡継ぎの弟を守るために男装をしている姉と美貌の妹。
神さまを粗末にすると守りが薄くなるよ、とか。
蓮拒否男は周千麒
石を彫るのは黄紅
ふたりともいい字を使ってるよなあとしみじみ思う。
「千」代と「麒」麟。女の子は両方色の名前。まあその変わりのように苗字が平凡。
沈の姉は「決意」っていうよりも「周りに相談」くらいだと思う
装画はSinoさん!
好きー
指先のグラデーションがすきっ
あああああ芙蓉千里の! 須賀しのぶさん著作。
「sino 玉工乙女」でググってツイッターからホームページへ。
あ、がーるずらぶではありませんでした