星々の夜明け フェンネル大陸 真勇伝 (講談社ノベルス)/高里 椎奈
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【首都で発生したグールの叛乱を機に、ストライフ王国各地で上がる戦いの狼煙。
争いを止めたい、真実を知りたい。
兄に命を狙われてもなお、フェンは、暴走する祖国を救うべく奔走する。
彼女を襲う悲しき裏切りと、思わぬ別れとは!?
王家が隠し続けてきた驚愕の真実とは…!?
少女と仲間達の心揺さぶる冒険譚、ここに完結。】


とりあえずルースはひっぱたく

■ 感想とか色々~


なにをさせたかったのかも、なにをしたかったのかも解るんだけど、どう落ち着けさせたかったのが解らない(笑) 最後丸投げじゃーん。
テオの兄ノウェイン、獣笛での指示。
フェンの父で王さまでもあるフリティラリアの若い頃の夢。
ダイアン・サスとワイザーの小さい頃。無言のホルト。
サチとレンテン。レンテンは何度もレンコンと間違える。この前初めてハスの煮物って聞いて 花食うのか? と思った。
アシュレイとロカ! 相変わらず仲のいいことで。
クレノイアはほんのちょこっと。コンフリーや双貴国もちらっと出てくる、ラビも出てくるけど、巡るみたいに出てくるのでほんのちょこっと。そして誰が誰だか解らない。


レンテンの成長とか。アシュレイもアシュレイで随分な人生だよな。
アシュレイはそんな好きじゃねえけどロカといるとなんかほわほわしてて好きだ。
ナイオン第三妃第一子、レンクト地方領主、アスフォデルへの直談判。
のらりくらりとしてる。そういえばギルフォードといいアスフォデルといい貧乏くじを引きやすそうな人たちだな。引かせるのはルース。

正直途中までルースってどっち?(ギルフォードと間違えてた)だったが途中から良く解った。
ルースな。うん。ギルフォードがフェンの味方ならルースは敵だな。
フェンの味方だろうが敵だろうがどっちでもいいんだが区分けするのに味方と敵は必要なんだ。
かなり好きだった。今の王さまには出来ない「盤上と駒」が出来る人。
まあ薬ひとつで複数の「国」(一国の首相ではなく外務でもなく「国」)が動くか。動くのか。まあ、美談だね。向こうにとっちゃ。

「国民に夢を見させること」ってのが好きだった。王が次代に語った言葉。
そのためにグールを民に数えなかろうが間引きをしようがよかったんだ。
それをもって正しさとするあんたが好きだった。
あんな、衝動的な、どうでもいい、惚れた女が姉で、国と天秤にかけて、後者をとった、それでもいきなり姿を現されて動揺する程度には心を残していた、「離れていても共に正しい道を歩もうと約束をした」、極めてどうでもいいことで、今更立ち止まろうとするとか、死のうとするとか、ありえない。ありえない。しかも死ねてないという恥の上塗り。
昔選んでいたならまだマシだった、その場合は多分ギルフォードとルースの見分けすらつかなくなってたと思う。
ルースの恋や、執着や、思い出話には興味が無い。
王族であることを捨てたパラといずれ国を背負うルースじゃその内に隔たれるわ、どうして離れていても昔と変わらない、同じだ、って思えるのかが不思議。一時の過去しか共有できていないのに。
つなごうとする努力をしなければ昔話で盛り上がるだけじゃないの。
「死ぬまで夢から覚めなければ、それはその者にとって現実となります」。
選ばなかったものが目の前に来て夢から覚めでもしました?
デルフィニアのウォルとはまた違った意味で「いい王さま」になると思ったのになあ。
今でも「いい王さま」の範疇であることには間違いないんだが。
多分私はこの人に期待していた。

マルメロはバッカでー!と思った。
そうかだからルースは同じ妃から生まれて仲のいい彼らが羨ましかったのか。羨ましかったのか? ギュラとエリウって誰だ。(もういい)
フェンの物語で、目隠しをとかれてから世界を廻る旅だから、王の子供達ひとりひとりは然程焦点を当てられてない。しかしするとしたらルースになっちゃうな。
愛馬のギヅやフェンの師範であるカーヅ・ロカイ。グールの長老。
大陸の子。結局はテオ(グール)か。
サチがいい人だとなんだか調子が狂う。

イラストレーターはミギーさん!
ルースばっかだな! だってルース強烈過ぎた。
フェンが笑ってる表紙で結構満足。



黄昏に祈る人 フェンネル大陸 真勇伝 (講談社ノベルス)/高里 椎奈
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