階段途中のビッグ・ノイズ/越谷 オサム
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【暑い夏、無意味に熱かった僕たち、ビールなんて苦くて飲めなかったあの頃。
だめな先輩のせいで、伝統ある軽音楽部が廃部になってしまう。
がけっぷちに立たされても、啓人は煮え切らなかった。
しかし、幽霊部員だった伸太郎に引きずられ…。
太ももが眩しい同級生への恋、頼りにならない顧問、不協和音ばかりの仲間たち。
四面楚歌の状況で、啓人は「一発ドカンと」やれるのか!?
振り返れば、すべてが懐かしく、愛しい。 】

「青春」じゃなくて「青春!!!!」だった。

■ 感想とか色々~

神山 啓人
軽音楽部所属の2年。先輩2人が屋上でマリファナ吸ってて退学、部も廃部寸前。
大野亜季(水泳部)を覚えている。緩衝役。
なんでもない子なんだがなんでもないだけに凄い。地味に根性はあると思う。
兄に軽音楽部OBの剛。

九十九 伸太郎
KISSが大好き。なんにでも突っかかっていく。
森ちゃん(規則大好きで退学になった生徒2人の担任)にも突っかかっていく。
絶対犬。髪フワが気に入らない。

嶋本 勇作
髪フワ。
神山と伸太郎が 部員集めようぜ! と思い立ち幽霊部員の吉田先輩にアタック。
そのときに出て来た名前。技術はぴか一。女の子にもてる? のか?
初登場シーンは伸太郎曰く取り巻き1~3と談笑中。

岡崎 徹
元吹奏楽部のティンパニー。
顧問の林原が大嫌い、クラリネットの長谷川里美さんが好き。
伸太郎曰く「ロバ」。

加藤先生
国語教諭。なぜか白衣。この先生の授業は生徒が内職をする。
やるだろうなとは思ったが本当にやった。
誰も引き受けたがらなかった軽音楽部の顧問に。


すっげー青春。もう青春。物凄い青春! ワクワクした!!
下克上。
神経質な規則規則のおばさん、のほほんとした校長先生。
喧嘩っ早い伸太郎に、カリカリと注意する勇作、存在感の薄い加藤先生、怒ったように見えない徹。
「田高マニア」がよく解んなかった(ストリートダンス系とかヒップホップとかなんだそりゃ、ギターとベースの違いも解らんぞ、聞いたけど忘れた!)がこれはあれか普通に文化祭の一環で行われるやつでいいのか。
マリファナ持ってる? とねちねち聞いてくる沼尻くんとか影薄すぎてなんぞや。
あの子も良く解らない子だった、普通に悪役でいいのか。
最後の「じゃあひとりでいいよな?」は思わずスカッとした!
なんだったんだろう~。
大野さんも沼尻相手に啖呵切ってます、大野さんかっけー!
大野亜季さん(水泳部)好きだよ!!
この子「おす」とか「おりゃー」とかミニあんぱん5個一気に食べたり結構好き!!
森先生や長谷川さんや水泳部の1年部員など細々としたものを除けば最初から出ていた「女の子」枠だったのでどうかなーと読んでたら楽しかった。
長谷川さんはあんまり積極的に軽音楽部自体に関わってこない、徹を通して知る、て感じ。

題がそのまんまなのに好きだ、階段途中のビッグ・ノイズ。
でも段々知れ渡ったり、水泳部まで届いたり、くっそ暑い中階段で演奏したり、屋上の鍵を手に入れるために走ったり(主に伸太郎)、騒音迷惑!て苦情があったからチクチク縫い物したり。
浸透していく音。
単純、単純ていうか、捻りが無かったり、そのまんまだったり、本当もう予想通りなんだけど、読みながら、あるある、て思う話なんだけど、逆にそこが楽しかった。ノリノリで読んだ。
そしてあの生徒のノリの良さは異常。伸太郎が度肝をぬかれるのも楽しかった。
画用紙の「やってよ」も好きだなー。歌詞はひらがなじゃなくて英字にして欲しかった。元ネタほぼ知らん、we will lock you は甲子園でよく聞く。


階段途中のビッグ・ノイズ (幻冬舎文庫)/越谷 オサム
¥630Amazon.co.jp
文庫版のイラストレーターがスカイエマさんでした。大好きです。
でも地味に『カルテット』以来では? とも思っています。大好きです。
文庫版の絵を見たので読んでみました、越谷オサムさんの他のも読みたいです。
しかし文庫買おうかどうしようか迷う。
あとアマゾンのレビューの「カルピス小説」が好きです、カルピス!!!
でも実写化は勘弁。