ANGEL+DIVE (1) (一迅社文庫 (し-01-01))
ANGEL+DIVE (1) (一迅社文庫 (し-01-01))

【「このオレが、真鳥依慧様が、もったいなくも下手に出てやってる間におとなしく立ち去ってりゃよかったってな。でも、もう遅え。てめえらはオレと織慧の貴重な昼休みをクソ生意気にも何分か無駄に消費させやがった。まったく胸糞が悪いぜ。どうしてくれるんだ? ヨリィィィィィギャラクティカ★ストラァァァイクッ……!」
目の前で、とても力持ちとは思えないスレンダーな少女が、軽々と不良たちを屠っている。
耳に入るのは罵倒(by少女)……そして、阿鼻叫喚(by不良)。
――それが、夏彦と噂の真鳥姉妹、依慧と織慧との初めての出会いだった。
依慧(ドS)と織慧(不思議系?)に気に入られた夏彦は、彼女らを巻き込みある少女を捜すことになるのだが……!?】


■ギャグかと思ったら意外と違う

素直だか天然だか真っ直ぐだかよく解らず把握し辛い奇妙な少年 日比野夏彦。
幼馴染で極度の猫好き目指すは猫占い師で陰猫師(おんびょうじ)相楽 希有(きょう)。
真鳥 依慧と真鳥 織慧(表紙双子)

あと希有のお父さんで黒雪なる人だったり敵対組織(?)だったり。
ちなみに夏彦が探すのはトワコですがこの人は個人的に地雷を踏んだので割愛。(ひでぇ)


■ボーイミーツガール
真っ当かと思ったらまあそこは十文字青さんというか薔薇のマリアのイメージ以外になにもないですが、薔薇マリ的要素はあんまりなかった気がします。
登場人物が一癖も二癖もあるのは相変わらず、魔術がちょこっと出てくるくらいでしょうか。
個人的に、なあなあで生きる人間よりも、強烈に憎まれるくらいの人間の方が好みなので、女の子陣は希有以外好みじゃないがまあ平気。
ヨリエのほうが、なんというか真っ当にサディストで、後半どんどんツンデレ化。えっ…。


■この1冊丸ごと
次への伏線で、だからまあ出すだけ出したという部分もあるし、関係者多すぎだよなーとか思うし、お父さんとか出来すぎじゃねえ? とか無きにしも非ずだが、そこらへんを不快に思わなかったのもまた珍しい。
ああ、あと、たまにひとりがどこどこどこどこ喋っていくときがあります。
お前は何行使う気だくらいに喋るときがあります。ページ半分くらい改行なしで頑張ってます。
どうやら私はアレが苦手らしい。頑張りすぎです。
あんまり“熱い”部分がなかったんですが、希有と最後の魔術合戦あたりは楽しめました。