フレンズ×ナイフ (MF文庫 J ほ 2-2)/星家なこ
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【他人に興味のない橘あかりは、探偵のような仕事を持ち、ワイヤーを使った戦闘術を使い、メガネをかけると残忍な性格に変わるという、普通とはいえない高校生。
そんなあかりに舞い込んできた新たな依頼――それはクラスメイトである木嶋亜子という少女を護衛すること。
しぶしぶながらも亜子に近づき、偽りの友だちになることができたまではよかったが、天真爛漫な亜子のテンションについていけないうえに、そもそも亜子は黒い炎を操る、あかりよりもずっと強い力の持ち主で――!?
あかりが神器錬成師(ソーマメーカー)の謎に挑むアクション&友情ファンタジー!!】


地 雷 7 割 5 分 。 要注意。



続刊前提で終わっていないというのは、まぁ嫌だけど慣れた部分があります。
犯人とか主犯とか黒幕とか敵方さんを逃がしちゃうのはこの際、流しましょう。


■スタンダードすっ飛ばしてイレギュラー
神器錬成師。以下ソーマメーカー。
血脈によって受け継がれていくものって、霊能力だとか霊媒体質だとかそういうのだったら受け入れられるんですが、ソーマメーカはよく解んない。
私が馬鹿であることを棚上げにしても、いきなり特例はどうなのかと思う。
原理が解らない。生物、物質、現象の三種類が作れるそうです。へー。


■亜子、あかり、そして2人の関係
他人に興味がないと言っておきながらヒトメボレした男子生徒がいるのってありですか。
藍一点のその男子学生が気持ち悪いのなんのって。
ちょっと待って詩人馬鹿にしないで作中で言われていたのなんて青くさすぎて率直過ぎて泣けてくるから鳥肌立つから。
この人はなにをどうしたいのか解らないし、本筋とは関係ない上に出る意味あったか。
友達をどう定義するのかは個人の自由ですが、少なくとも「傍にいても疲れるだけ」の「必要のない」人間を、友達と称するのが間違ってると思う。
処世術くらい見につけなさいって。

亜子も亜子で妹のやっていることを「悪いこと」としますしまぁそれ犯罪なんですが。
オタク要素無意味につぎ込んだな、っつー。ヒーロー物ってぶっちゃけ三次元じゃないか。
「はみゅ」も気持ち悪かった。


■生きる為に殺すことの否定
そりゃあ殺される側は気の毒だと思うし、そっち側に立っていない私が言うのも可笑しな話ですが、動物は殺してよくて人間は殺しちゃダメ。目的は同じなのに?
殺さなきゃ生きていけない側に立ったことがないよ。


騙して開き直るあかりも大嫌いでしたが、無意味に被害者ぶる亜子も苦手。
そもそも依頼したお母さんが、娘が殺されようとしてて殺そうとしてるのに出てこないのはなんで。
「友達」だから心配するんじゃないでしょう、「好き」だから心配するんでしょう。
名詞持って来て誤魔化すなよ。


■振り仮名をつけるんだったらもうちょっと…
合理的な罠のルビがリーズナブル・トラップ、
シンボルオブデスで漆黒なる死の造形。
鋼糸操術にラインのルビだけ好きでした。あとは素直すぎたり捻りがなかったり。
あかりの姉であるひかりさんはなんだろうねぇ。
お父さんもいきなり出ましたけど、ああじゃあ他人に興味がないのは友達を作らないと表裏だったのかね。


まぁいいや。
最初のプロローグでヒきました。
語尾が国名って素面だったらイタすぎる。