天空の瞳
天空の瞳コドランの恋歌 (コバルト文庫 た 14-40)/橘香 いくの
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【碧眼の少女の恋。もう一つの「天空の瞳」。
兄を殺した一族に復讐を果たし、残党を追うアスヴェルン。
わけいった森で、彼は青い瞳の少女グンヒルドと出会う。
敵対する一族同士だが、互いの抱える孤独に気づき、二人は強く惹かれていくが…。 】


■これまでの登場人物たちのの前世
前に出ている「天空の瞳」メンバーの前世。らしいです。だから“もう1つ”。
共通点は女性の方の容姿と、男性の目的が“復讐”だってこと。
あと、これ言ったら元も子もないんですが、性格も似てます、ルシアとグンヒルド。
ここまで来ちゃうと本当、安心して読めるし、ある種変な“裏切られた感”もなく、今までどおり、てな感想。


■1巻完結
ページ数少ないから意外とさっくり殺されていたりすぐ躯に走ったり考えていることダダモレで非常に解りやすかったです。
お目当ての真犯人が死んでいくあたりで泥沼展開。
ロミオとジュリエットかと思ったら、本当にあっけなく死んじゃってました。
これも嫌あれも嫌でグンヒルドが失ったのは命ですか。
然程精神抉られてませんし、“前世”を強調するのなら、やはりそこは生きていられちゃ困るんだろうな。
あとは消息不明オチ。羅生門か。


■今の彼らの登場はほんの少し
最初ルシアと弟のエイリク父親のイェンス登場の、最後もう一回ルシアと、遠い場所でオレグの小さい頃。
倒れている30過ぎの傭兵さんが凄い意味深なんですが、これってなんか意味あるのかな。
あと、“同じ孤独”のくだりで“傷の舐めあい”かとも思ったんですが、そこら辺は軽くスルーされました。


■誰が誰の生まれ変わり?
母と頑張って、誰が誰の生まれ変わりか、を考えていたのですが、結論は、役者が足りない。
オレグの親友がどこをどうやってもいないんですよね~、これ。お兄さんかな?とも思ったんですが、ちょいキツいかな。
ギュダはそのまま領主に嫁いで嫉妬に狂っちゃったお姉さんなんですが、そうするとトールハルが女運がない所か女難の相バリバリの領主兄さん? でもトールハル、“女に振り回された人”ではあるんですが、それと同時に“裏切られた人”でもあるんです。しかもアスヴェルンのお兄さんも“裏切られた人”。
ルシアの弟のエイリクに当たるのがヨーラ? じゃあイェンスは? 途中で協力してくれた家臣の娘は?
うーん。是非答えを知りたい。


“恋歌”ってもしかして、湖での口笛?




天空の瞳―ウォルドの婚礼と時の封印 (コバルト文庫 (た14-37))/橘香 いくの
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→(本編 1巻の感想