先住民文化と大自然を演出し、冬季五輪開幕

聖火はステージ中央にせり上がった雪の結晶と氷柱をイメージした巨大な聖火台に点火された 【Photo:Getty Images】

 2月13日(日本時間)、4年に一度のウインタースポーツの祭典、第21回冬季五輪が幕を開けた。五輪史上初めて屋内で行われた開会式はカナダの先住民の文化を反映した舞いの中、入場行進がスタート。43番目に登場した日本は旗手の岡崎朋美(富士急)を先頭に、各選手がカナダと日本の小旗を手に行進。フィギュアスケートの織田信成(関大)や最年少15歳のスピードスケート代表、高木美帆(札内中)も初の五輪を満喫した。最後の入場となった地元カナダには会場BCプレースを埋めた6万人超の観衆からひときわ大きな声援が送られた。注目の聖火は、北米アイスホッケーリーグ(NHL)で活躍したカナダの国民的ヒーロー、ウェイン・グレツキーさんらによってリレー、会場内にそびえ立つ聖火台に火がともされると3時間を越える開会式のフィナーレを迎えた。
 また、スノーボード・ハーフパイプ代表の国母和宏(東海大)は服装問題について謝罪し、開会式の参加を自粛した。

 開会式に先立ちジャンプ個人ノーマルヒル予選が行われ、伊東大貴(雪印)が4位で突破するなど好調な滑り出し。ベテランの葛西紀明(土屋ホーム)が6位、竹内択(北野建設)は33位、栃本翔平(雪印)は39位と4選手そろって翌14日の決勝へ駒を進めた。決勝では予選を通過した41選手と、予選免除の10選手の計51選手が出場する。

 またこの日、リュージュのグルジア代表、ノダル・クマリタシビリ選手がウィスラー・スライディングセンターで行われた公式練習でコース外に投げ出されて死亡する事故も起きた。グルジア選手団は悲しみの中、開会式で喪章を腕に付けて入場行進するなど痛ましい一幕もあった。

バンクーバー冬季五輪開会式

五輪・開会式のアトラクション

バンクーバー冬季五輪のアトラクション

バンクーバー冬季オリンピック

開会式会場のBCプレースを彩る花火。初の屋内開催となったバンクーバー五輪の開会式は、超満員の6万600人を集めて盛大に行われた(12日、バンクーバー)【EPA=時事