2015年 スウェーデンスウェーデン

 

愛妻に先立たれ失意のどん底にあったオーヴェ(ロルフ・ラッスゴード)の日常は、パルヴァネ一家が隣に引っ越してきたことで一変する。車のバック駐車や病院への送迎、娘たちの子守など、迷惑な彼らをののしるオーヴェだったが、パルヴァネは動じない。その存在は、いつしか頑なな彼の心を解かしていき…シネマトゥデイより

 

またもや、私が好きな北欧発オジサン映画

前回記事にした「わたしは、ダニエル・ブレイク」の主人公が59歳でしたが、

この映画の主人公も59歳の男

でも、かなり老けてみえる。目

 

オーヴェはかなり偏屈な男です。

ただ、真面目な性格は、妻が死んでからでは無くて若い頃から。

 

彼は失意の果てに何度も自殺を図りますが、

規律の守れない近所の住民たちが気になって、

死ぬ寸前のところでいつも失敗してしまう。

この場面は何度出て来ても可笑しいです。にひひ

 

迷惑住民だけでは無く、

すぐ隣に引っ越してきたイラン人妻も、彼に深く関わってきます。

そして、彼女の子供たちは、オーヴェに物怖じすることもありません。

 

電車の清掃係ではあったものの、

オーヴェはとても頭が良く器用でした。

性格を一言でいえば「誠実」。

そこにソーニャは惚れたのでしょうね。

 

オーヴェの部屋の妻の写真は若い頃のもので、

最初は随分昔に亡くなったのかと思いましたが、

死んだのは数か月前。

妻の若い頃の写真は、観客に昔の2人を導くための仕掛けでしょう。

 

この映画は、自殺願望の現在のオーヴェを描いただけでは無く、

オーヴェとソーニャの出会いから事故後の生活まで描いた回想。

2人のラブストーリーでもあると思うのです。ドキドキ

 

オーヴェは偏屈と言っても理不尽な行動では無く、

昔は日本にもいた、無作法な人間を平気で叱るオジサンです。

元々はシャイで思いやりのある人。

近所には、ある理由で疎遠になっていた友人もいます。

 

彼がなかなか妻の後を追えなかったのは、

近所の住人たちのせいだけでは無く、

亡き妻が邪魔をしていたのではないかと思えてきました。

 

話は反れますが、車いすの友人の場面。

福祉大国のスウェーデン、

介護が必要になると、強制的に老人ホームに連れていかれてしまうのはてなマーク

 

と言う事で調べてみました。

スウェーデンでは

親を介護する義務は自治体で、子供の扶養義務は無いそうです。

税金高いしね…汗

 

それともうひとつ、どうでもいいことですが、

噂通り、ボルボ(スウェーデンの車なんだね)はぶつけても壊れないのでしょうか…ガーン