1954年アメリカ ヒッチコック監督作品


カメラマンのジェフは足を骨折し、ニューヨークはグリニッチ・ヴィレッジのアパートで療養中。

身動きの取れない彼にとって退屈しのぎの楽しみは、窓から見える中庭と向いのアパートの住人たちを眺める事だけ。

だが、その中で、セールスマンの夫と激しい口論をしていた病床の妻の姿が見えなくなった事に気づいた。

セールスマンの様子を窺う内に、ジェフはその男が女房を殺したのではないかと推測、恋人のリザと看護人ステラの協力を得て調査を始めるのだが……。allcinemaより


主人公のジェフにはジェームズ・スチュアート

恋人にはグレース・ケリー

ジェフの看護師にセルマ・リッター。

この3人が主な登場人物で、ジェフの友人と近所のセールスマンが時々顔を出します。


ジェフが片足を骨折していて動けないことがこの作品の重要なところ。

動けないから覗く。

動けないから代わりに恋人に頼む。

動けないから対抗できない。


男の妻の生存は、ジェフの友人でもある警官が確認するのですが、

ジェフはとことん疑い、決して妥協しないのです。

そのせいで恋人まで危ない目に遭わせます。むっ


真実は分からないのですが、

ジェフが妄想に妄想を重ねているのは確か。

人間やることが無いとそういう状態になるのかも知れない…


一方、恋人と看護師はジェフの見立てに賛同します。

さながら3人の小さな探偵団のようです。

グレース・ケリー、完璧な美人です。キスマーク


他の外国映画でも度々見かけますが、

アパートメントの住人は窓を開けっ放しの人が多いですね。

あれでは周りの住人たちに丸見え。

退屈なジェフにはいい暇つぶしになったのです。


セールスマンは妻を殺したのか否か。

真実は語られず、観ているものは想像するだけ。

もちろんジェフは自分の考えを曲げません。


この映画の見どころは、舞台がジェフの部屋の中だけで、

鑑賞している人は、動けないジェフと一緒に前のアパートメントの裏窓を覗いていること。

そして住人たちの生活を大した根拠も無く想像し、

勝手にストーリーを作っていること。


最後は災難が重なりますが、それもお愛嬌。

ジェフは動けなくても他のことで気分を紛らわした方がいいと思います。