20013年
問題を抱える子供のためのグループホーム「ショートターム12」で働くグレイス(ブリー・ラーソン)。グレイスは、新入りのジェイデン(ケイトリン・デヴァー)という少女を担当することになる。
グレイスは施設の同僚メイソン(ジョン・ギャラガー・Jr)と付き合っていたが、ある日、妊娠していることが判明する。
そんな中、グレイスはジェイデンが父親に虐待されていたことに気付き… シネマトゥデイより
世界各地の映画賞を受賞している作品で、
満足度99%と評価されているとのこと。
私もその通りだと思います。
作家の原田マハ氏もオススメされています。
ショート・タームとは施設の名前です。
訳あって親と一緒に生活できない子供たち。
そして、この短期入所児童福祉施設で働く若いスタッフたちは、
体を張って子供たちと向き合っています。
マニュアルどおりにいかないのは当たり前。
子供たちにはそれぞれ個性があります。
施設を逃げ出した子供を全力で追いかけるスタッフたち。
でも規則で、外では子供に触れてはいけない…
ひたすら、後を付いて説得します。
わざとらしいお涙頂戴エピソートはありません。
子供たちもスタッフも皆等身大。
グレイスは子供の時ウケた大きな傷も抱えています。
また、恋人のメイソンも、普通の家庭で育ったわけではありませんでした。
その若い2人のカップルの関係がとてもいいのです。
とにかくメイソンは面白いし優しい。
混乱したグレイスの暴言を聞いてもただじっと待ち、
後でそっと優しく包み込む。
何ていい彼氏なんだ~
グレイスがこの仕事を選んだのも分かるし、
メイソンの忍耐力は、きっと彼自身の家庭環境や、
施設で子供たちと接することで磨かれていったのだと思います。
作品を観ていると、
ケースワーカーの聞き取りがいかにあやふやなのか感じました。
絶えず子供たちに寄り添っているスタッフには、
心を開く子供たちも多いのですが、
お役所からやって来た専門家にはなかなか本当の事が言えない。
やっぱり双方の連携が無い限り、子供たちを助けることは出来ないでしょう。
小さなぬくもりが幾つも重なったような温かい作品で、
評判通りとても良かったです。
機会があったらぜひどうぞ
97分と短く、こじんまりしたこのような作品は、
京都ではミニシアター系の映画館で上映することが多いのですが、
今回はTOHOの大きなスクリーンで観ることが出来ました。
TOHOさん、ありがとう~