2011年 イギリス


失業中のジョセフ(ピーター・ミュラン)は、酒浸りの上に感情の抑制が利かない中年男。

酒に酔っては周囲の人々とトラブルを起こすという、怒りと暴力ばかりの毎日に精神を疲弊させていた。

そんなある日、ひょんなことから彼はチャリティー・ショップの女性店員ハンナ(オリヴィア・コールマン)と知り合う。

朗らかで機知に富んだ彼女と接することで、今まで感じることのなかった平穏な気持ちを持てるようになるジョセフ。

次第に交流を重ねて固い絆を育むようになる二人だったが、ハンナが抱えるある秘密をめぐる事件が起きてしまう。シネマトゥデイより


原題のティラノザウルスはジョセフの亡くなった妻のあだ名。

邦題は文芸作品みたいですが、それもいいかも。グッド!


ジョセフはアルコール中毒で暴力的。

愛犬まで手をかけるほど酒を飲むと人が変わります。

一方、ハンナは熱心なカトリック信者なのですが…



ジョセフに降りかかる災難は、、自業自得の所が大きいのですが、

ハンナは何の罪もないのに理不尽な仕打ちを受けている。

ジョセフは今まで自分より不幸な人はいないと思っていたのでしょうが、

ハンナの家庭の実情を知ってしまってから、何かが変わりました。



前述しましたが、ジョセフはアル中。

でもハンナの夫は元からの性格異常で、治療して治るレベルでは無いと思います。

ハンナは袋小路から抜け出せないのです。しょぼん



話は逸れますが、

このハンナの役者さん、うちの隣の奥さんによく似ているのです。

ハンナが酷い目に遭うと、ついつい隣の奥さんが気の毒に思えてきました。あせる


一方、ジョセフ役の男性。

髪も髭も白かったので初老のかただと思っていましたが、

1959年生まれだそうです。

郷ひろみより若いわ。外国人は老けて見えるのかな~目


後半、ジョセフと近所の犬の事件。

これこそが正当な怒り。

これは前半の自分の犬のしたことと結びついているのだと思います。


最後のナレーション。

ジョセフがハンナに出した手紙を読んでいるのですが、

「この手紙が君に届くかな?」と言っている割には、

しっかり彼がハンナを訪ねる映像。

そこにちょっと矛盾を感じました。


光の見えるラストです。


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