2012年 アメリカ
アラジーン将軍(サシャ・バロン・コーエン)は、幼いころから北アフリカにあるワディヤ共和国の独裁者として君臨していた。
彼は気に入らない相手を即刻処刑したり、核ミサイルの開発に手を出したりとやりたい放題だったが、
ある日、核ミサイルの件で国連から釈明を求められてしまう。
そこで将軍は意気揚々とニューヨークに旅立つが、陰謀により捕らえられ、立派な口ひげをそられてしまい……。 シネマトゥデイより
テーマは独裁者。
お馴染みのサシャのおバカコメディなのですけど、
この作品も悪ノリとはちょっと違って、計算された皮肉なのだと思います。
それでも万人受けする作品の筈は無く、
独裁者が人を人と思わない行為や、人種差別発言が多く、
気分を悪くするかたも多いかな。
私は前の作品より許せますが、それは私が寛大になったからか…
独裁者の心の中はどうなっているのだろう。
彼らの本心は?
と考えると、この作品のアラジーンは
独裁者の見えない部分をすべてさらけ出しているのだと思います。
すでにあの世に逝った人物、イタリア首相(当時の)など、各国の独裁者たち。
そして映画は豪華なカメオ出演。
最初はアメリカに対しての皮肉だと思っていましたが、
フィリピン、中国、シリアも登場。
中でも「白人以外は全部アラブ人」というセリフは、
そういう考え方の人間が実際いることを臭わせます。
「金正日に捧ぐ」で始めるこの映画、
エンドロールでアラジーンの前を行進する部隊は、
テレビでよく見る北朝鮮軍の行進でした(足を高く上げるやつ)
残り少なくなった独裁者。
サシャ氏本人もは当分あの国から目を離せないかも…
お子様向きではありません…。
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