「トーク・トゥ・ハー」

2002年　スペイン

病室のベッドに横たわる若くて美しい女性アリシア。

彼女は4年前に交通事故に遭い、以来昏睡状態に陥ったまま一度も目覚めることはなかった。

看護士のベニグノは4年間彼女を世話し続けるとともに、決して応えてくれることのない相手に向かって毎日語り続けていた。

一方、女闘牛士のリディアもまた競技中の事故で昏睡状態に陥っている。

彼女の恋人マルコは突然の事故に動転し悲嘆にくれていた。そんなベニグノとマルコは同じクリニックで顔を合わすうちいつしか言葉を交わすようになり、互いの境遇を語り合う中で次第に友情を深めていくのだったが…　allchinemaより

「オール・アバウト・マイ・マザー」「私が、生きる肌」のアルバドマル監督作品。

劇中ミニコンサートの場面が出てきますが、

「オール～」の出演女優さんたちがチラリと映ります

この作品の感想はネタバレ無しでは到底書けないのですが、

私は最初の内はベニグノは優しい看護師さんだと思っていました。

確かに昏睡状態のアリシアをマッサージするときに違和感はあったのですが…

それが、彼はアリシアが事故に遭う前から彼女のストーカーだったなんて

彼が付きまとっていた女性が植物状態になる。

それを献身的に看護する。

そして夜はレイプする…

すっごくベニグノが気持ち悪い

あまりにも衝撃的なエピソードに、

もう一人の主役マルコの恋愛がどうでもよく感じられるほどでした。

女闘牛士の彼女、スリムで衣装がとてもピッタリでカッコ良かったのですが…

ベニグノの行為は立派な犯罪なのですが、

彼の献身的な介護とレイプのおかげで、

アリシアは目覚めることが出来たのも皮肉な話。

でももし後日彼女が本当のことを知ったらどう思うかな～

暗くて重い作品ですが、最後のマルコとアリシアを見たら、

何か希望の光が見えたような気がします。