「JSA」

2000年　韓国

“北”の警備隊の兵士チョン・ウジン（シン・ハギュン）が射殺された。

容疑者は“南”の兵士イ・スヒョク（イ・ビョンホン）、怪我を負っているところを、軍事境界線上にかかる橋の上で発見された。

この事件を受け、“北”は「南のテロ説」を、“南”は「北の拉致疑惑」を唱える。

そんななか、スイスの中立国監視委員会から、韓国系の女性将校ソフィー・Ｅ・チャン（イ・ヨンエ）が派遣され、事件の真相の解明にあたることになる。

早速、事件のそれぞれの当事者と当日ペアで警備に当たっていた”北”のオ・ギョンピル（ソン・ガンホ）と”南”のナム・ソンシク（キム・テウ）に尋問をするが、二人とも固く口を閉ざしていた…。

goo映画より

ＪＳＡとは38度線の共同警備区域。

韓流ブームが起こる直前の韓国映画で、

イ・ビョンホンが若い若い～

私が想像していた38度線は、広い荒野の間にあって、

遠くから南北の戦死たちが目を光らせている。

ところが、あれ？全然違う～

国境線が小さな橋の中央だったり、

両軍が向かい合う基地の真ん中だったり…

朝鮮半島に限らず、大陸の国境は島国の日本人にはピンと来ないもの。

2000年の作品なので、今現在とはちょっと違うのかも知れませんが、

中立国の監督委員会が板門店に在中しているのですね。

この作品ではスイスから派遣された女性の軍人（韓国系）が送りこまれます。

事件の真相は最後に分かるのですが、

南北の兵士たち4人が親友として、夜中にこっそり詰所で遊んでいるのが、

観ている私たちには分かるようになっています。

民族も使う言葉も同じですから、

これも日本人には経験出来ないこと。

お互いを「親友」「兄貴」と呼び合いながらも、

緊張した関係なのは伝わってきました。

もし両国が戦争になったら、すぐさま4人は敵味方に分かれるのです。

やはり、ソン・ガンホの迫力はいいですね～

落ち着いて冷静で、でもハメを外すときはとても楽しそう。

チョコパイのくだりも面白い。

後半、チャン将校の出自の場面に当時の映像が流れます。

朝鮮戦争が終わった直後の捕虜たちの選択。

これも私は初めて知った事実です。

最後に映された事件前の板門店での写真。

とてもつらい…

制作国側からの統一の願いが感じられた作品でしたが、

う～んまた北の方が何やらやらかしましたね