1997年 イラン
貧民街に住む3年生のアリは、お使いの途中で妹ザーラの靴を無くしてしまいます。
親に言えないアリは、自分の靴を妹と兼用することにしました。
一方、ザーラは学校で自分の無くした靴を履く女の子を見つけました。
アリは学校対抗のマラソン大会に出場して、
3位の賞品の運動靴を手に入れようとしますが…
冒頭、ザーラの使い込んだ靴を修理する場面があります。
私はここからもうドキリとしました。
私は靴があれほどボロボロになるまで使うことは無いし、
洗って大切に使うことも無いのです。
うちの子供たちも、大きくなってからは、
スニーカーを洗ってないわ。
破れたりしたら使い捨て状態…
この子供たちはアリの古いスニーカーを石鹸で綺麗に洗います。
干された靴は、陽に当たってピッカピカで眩いくらい。
靴を交換するため、ザーラは学校の帰りに全速力で走り、
アリは登校するのに全速力で走る。
その2人の一生懸命な姿がとても健気です。
きょうだいが仲の良いのはもちろんのこと、
他人に対しても思いやりがあるのが嬉しいです。
お父さんも怖そうなわりにはマヌケなところがあって笑えます。
子供は毎年のように靴のサイズが変わるから、
貧しい家庭の負担も馬鹿にならないでしょうね。
それにしても、イランの富裕層と貧民層の格差にはビックリ!
まるで違う国のようでした。
物は大事にしなくちゃと少し反省。
この作品を観たら何だか靴に愛着を感じてきたわ。
アリの豆だらけの足を労るように泳ぐ赤い金魚の映像がとても印象的でした。
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