1985年 アメリカ
テキサスで息子夫婦と暮らすキャリー。
口うるさい嫁とは上手くいっていません。
彼女は故郷のバウンティフルへ帰りたいという気持ちが強かったが、
息子たちに反対されていました。
ある日キャリーは嫁の目を盗んで、年金小切手を持って家出をし、
ひとりバウンティフルへ向かいます。
この作品でジェラルディン・ペイジはアカデミー賞主演女優賞を受賞しています。
前半は鬼嫁と頑固ばあさんの女の戦いです。
嫁はかなりイジワルに見えますが、
彼女の言っていることも一理あります。
嫁の頼みをキャリーは耳を貸そうとしません。
同居するということはある程度譲歩も必要でしょうが、
この嫁姑はお互い意地を張るばかりです。
お年寄りのロードムービーは他にも観たことがありますが、
大抵はおじいさんでした。
でもおじいさんは自分で車を運転することが出来ます。
ところがおばあさんは運転しないのよ~
だからキャリーはバスでの旅となりました。
道中知り合う若妻や、バス待合所の職員、保安官に親切にしてもらうキャリー。
嫁ともそういう関係でいられたらいいのに…
廃墟となったキャリーの故郷で、
息子は自分の苦悩をぶちまけます。
都会では言えなかった本当の気持ちが、この故郷で明かすことが出来たのでした。
私は実家は近いとは言えませんが、
帰ろうと思ったら簡単に帰ることが出来ます。
でも世の中には、なかなか帰ることが出来ない故郷をお持ちのかたも多いでしょう。
離島などで距離があったり、ダムで沈んでしまったり、
また、実家との確執であったり。
でも、誰もが故郷の夢を見ることはありますよね。
キャリーの故郷があんなになってしまったのは残念ですが、
この旅で彼女が得たものは大きかったと思います。
家に帰ったら少しは嫁との関係も改善するかな。
でもお互い勝気ですから…
ケンカしながらも相手を気遣って上手くやっていってくれるのを願うばかりです