2005年 アメリカ


ヘビー級のボクサーのジム(ラッセル・クロウ)は怪我が続きライセンスも剥奪されてしまいます。

追い討ちをかけるように恐慌が続き、

彼は家族を養うため波止場で日雇いの仕事を始めます。

5年後、一度だけの予定で試合に出場した彼は予想外に勝ち続け、

ついに世界チャンピオンとの戦いに挑むことになりました。

一方、妻のメイ(レネー・ゼルウィガー)は彼のカムバックに複雑な思いが…


実在したボクサー、ジェームズ・J・ブラドッグの戦いと家族の愛の話です。


私は格闘技は興味が無いので観戦することはありません。

リングの上で戦う映画は殆ど観たことがありませんでした。

「レスラー」は久しぶりの格闘技系だったと思います。


恐慌のため仕事も少なく、

古いアパートの電気は止められ、ミルクも薄めて飲む状態。

知り合いの子供たちも親戚に預けられるのは例外ではなかった時代。

ジムは家族が離れ離れになるのを嫌がりました。


プライドも捨て昔の知り合いにカンパを求めるジム。

彼の戦いは愛と金のためでは無くて、

ミルクのためだったのです。


また、彼はとても誠実な人物で、どんなに貧窮でも子供が盗みをするのを許しません。

救済所で貰ったお金を、試合後にわざわざ返しにいくほどです。


一方、この作品を私が女性として観た感想なのですが、

出来れば格闘技を仕事とする人の妻にはなりたくないと思いました。

メイも本当は同じ気持ちだと思いますが、

彼女はボクサーを愛したのではなく、ジムを愛したのです。


メイは夫の試合は見ません。ラジオも聴きません。

何故ならジムが1回殴られたら、自分も殴られた気持ちになるから。

それがすごく分かるんです。胸が痛みます。

だから、ジムがボクサーに戻ることを喜びませんでした。あせる


そして、ジムの友人が亡くなった時、葬儀で未亡人を見て、

自分の姿と重ねあわせるのです。

もし私がメイの立場だったら全く同じ事を考えるでしょう…


妻の心配は分かっているものの、ジムは戦いを始めます。

妻子を路頭に迷わせないために…

メイがどんなに反対しても、ジムの決心を止められませんでした。


ところで私、ラッセル・クロウはあまり好きではないのよね~。

でも彼の出演する作品って結構いいんです。

気になったことは、あんなに貧乏なのにメイの服はどれもオシャレで高そう。


そして何といってもジムのトレーナーのジョー(ポール・ジアマッティ)

彼は自分の家の家具を売り払ってでもジムを支えるのです。

試合中のジョーの掛け声が何ともいいんです。


それのしても「一攫千金」と言うのはこういう事なんだな~。

宝くじも買わない我が家には縁が無いや…


シンデレラマン [DVD]/ラッセル・クロウ,レネー・ゼルウィガー,ポール・ジアマッティ