2008年 アメリカ/ドイツ

ケイト・ウィンスレットが今年のゴールデン・グローブ助演賞と、

アカデミー賞で主演女優賞を獲得した作品です。クラッカー


1958年西ドイツ。15歳のマイケル(デヴィッド・クロス)は、

36歳で路面電車の車掌ハンナ(ケイト)と出会い恋に落ちます。

ハンナの要望で毎日ベッドで本を朗読してあげるマイケル。

ところが、ある日、彼女は忽然と姿を消してしまったのです。

8年後、法科の学生となったマイケルは裁判にかけられるハンナを見かけます。


前半はハンナとマイケルのベットの中が中心です。ドキドキ

初めて女性を知ったマイケルですから、頭の中はその事ばかり。あせる

一方、ハンナは何故彼を誘惑したのか?

ひとりぼっちの寂しさからか?

原作を読んでいないので、その辺りのハンナの気持が分かりにくかったです。


他の方々の御指摘どおり、ケイトはガタイがいいですね~。

一瞬見えた腰の周りの線はパンティの跡?それとも○娠線?にひひ

妖艶って感じはしませんでしたが、若いボクちゃんはもう夢中。ビックリマーク


さて、ここは疑問に思ったかたも多いでしょうが、

彼女は重罪になるにもかかわらず、何故個人的な秘密を守ろうとしたのかはてなマーク

私はプライドが低いので、天秤にかけたら刑が軽くなる方を選びますね。


また、マイケルは司法を学ぶ側なのに、

何故彼女の意思を尊重してしまい、冷静な判断をとらなかったのかはてなマーク


この裁判の場面から、作品の流れが変わってグッと面白くなって来ました。


ハンナは戦時中、ユダヤ人の強制収容所の女性看守をしていました。

戦後10年以上経ってから、他の女性看守たちと共に裁判にかけられていたのです。


今まで強制収容所を舞台にした作品を何本か観ました。

確かに女性や子供たちが送られる収容所には、ドイツ人の女性看守がいて、

大抵は冷酷な女性に描かれていました。

ハンナもその一員だったのです。


ただ、この裁判を通して見えてきたのは、

彼女達は任務に従っただけという事。

自分で志願したとは言え、途中で放棄することが出来ない状況だったでしょうし、

無知で洗脳されていたのもあると思います。


この女性たちの罪をどのように決めるかは、難しい裁判だったでしょう。

故に、マイケルの恩師も学生たちをこの裁判に連れて行って考えさせたのでしょうね。


証人として出廷した初老のユダヤ人の婦人、

お~っ。レナ・オリンだ、

何故にこんな老けメイクビックリマーク

と思いましたら、最後に分かりました。にひひ

私、いつも怖そうなこのおばちゃん、意外と好きなんです~。ニコニコ


書き忘れていましたが、この作品は弁護士になったマイケル(レイフ・ファインズ)の回想です。

辛い過去を持つ男。苦悩する男。ピッタリね~。


年老いたハンナが中年男のマイケルに「坊や」を繰返すのは、

彼女の中では年月が止まっているからでしょうか…


マイケルが録音した朗読に夢中になるハンナ、そして別れも切なくて泣いたけれど、

最後、マイケルが訪ねたユダヤ人女性が受け取った古びた缶。

きつく、突っぱねた言葉とは裏腹に、彼女がその缶を見つめる表情から、

今や裕福な生活を送っていても、

収容所での残酷な体験を忘れられない彼女の心の傷が一緒に伝わってきて泣けます。


この作品は、私にとってはマイケルとハンナのラブストーリーではなくて、

戦争によって人生を狂わされた女性の話という印象の方が強かったです。


ちなみに全編英語です。

私は英語もドイツ語も分かりませんから、

いっその事ドイツ語でお願いしたかったです。

特にホロコーストの話ですから、本国語の方が言葉が持っている響きによって共感できたと思います。



主婦と洋画とひとりごと