夫婦関係が今ひとつうまくいっていない若い夫婦。
その片方どおしが公園で出会って恋に落ちる。いわゆる不倫。
ここまではよくあるストーリー。
この作品でちょっと違うのは、近所に小児性愛者が刑期を終えて戻って来た事です。
でも、この二つの話は最後の場面まではたいして絡み合うこともなく進みます。
主人公サラは小説「ボヴァリー夫人」の生き方に肯定的。
不倫を続ける夫人を「不幸な生き方への拒絶」とかばいます。
自分の身に置き換えているのですね。
まあ、この不倫カップルの話はどうでもいいや。
それより、小児性愛者の方。
出所しても地域の人たちから仲間はずれに嫌がらせ。
風貌も気味が悪いし、かばう母親も大変。
この男、可哀想なようですが、幼児、小児性愛っていうのは病気で、
なかなか治るのは難しいと聞いたことがあります。
小さい子に対する性犯罪の問題は日本でもよく聞く話で、
こういう人たちに対する治療法を早く見つけてほしいです。
(もちろん、人道的に。)
この男も、刑期を終えたからと言っても、病気が治ったわけではないので
地域の人が恐れるのは当然です。
でも、嫌がらせはいけないよね。
母親がすごく気の毒でした。
独身の中年息子が治らない性癖を持っていて、近所のつまはじきモノなんて。
特に自分が死んだ後のことを考えるとね。
そうそう、不倫カップルはそこそこに落ち着きました。
確かにこのままの家庭では息詰まると思いますが、
「一歩を踏み出す。」その一歩を間違った方向に踏み出そうとしたわけですから。