2月9日(火)晴
自転者操業
今日はスタッフがフルメンバーで揃う日なので、まず報告事項や検討事項から始まり、そのあと、今日やらなければならないことの中で、すぐ手をつけること、それが終わり次第とりかかることを決めた。
卒業式当日のヘアメイクと着つけを予約した学生たちの中で、ヘアセットをキャンセルしたいという学生が昨日連絡してきたので、昨夜遅くまでかかって、順番表を修正した。その順番表と、当日のスケジュール、注意事項、着つけ会場のホテルのパンフレット、質問や希望事項を記入して投函する返信用ハガキ等を見てもらうと、着付けの部屋の見取り図も入れたらいいのではないかということになった。
昨年から、着つけの会場が大学の体育館ではなく、ホテルの部屋を借りることになったので、当日着つけが始まっているのに
「どうやって行けばいいかわかりません」
とか
「お部屋がわかんない」
と電話をかけてくる学生がいた。
「今どこにいるの」
と聞いても、
「それもわかんない」
だから、前日に下見に行くように書いたでしょ、と言っても遅い。1分1秒も無駄に出来ない時間帯に、こんな電話応対しなくてもいいように、サルでもわかる着つけ会場の詳しい見取り図を作ることになった。
本日のウフフ
コンサルタントが作成した見取り図は、フルカラーで説明もわかりやすく、ホテルが作成したようなできばえ、
「これでわからない学生はいないでしょう」
そんなアホな学生は、卒業を取り消してもらえ。ただし、極度の方向オンチの私には、これでもわからないが。
見取り図を印刷する人、それを折り込んで封筒に入れる人、全部を確認して封をする人。そのあとは、肌襦袢のアイロンがけ、半衿の縫いつけ、小物をそろえて入れる等、まるで野戦病院(いたことはないが)のような作業が始まった。少しでも喜んでもらおうと、こんなに忙しく働いているのに、経費がかさむばかりで利益が少ない。
辞書をひもとくと、自転車操業とは
「操業を停止すれば倒産するほかない企業が、赤字を承知で操業を続けていく状態」とあり、まさにピッタリ。自転車が走っている限り、倒れないことに例えたそうだ。
すると、我々は自転車に乗っている人なのだ。このままでは、儲かりはしないが、競輪選手になれるかもしれない。