10月20日(ブルームバーグ):
イスラム過激派組織「イスラム国」が闇市場で原油を売却し、1日当たり約200万ドル(約2億1400万円)、年間では8億ドルの収入を得ているとの推計を、米情報会社IHS が示した。
IHSが20日発表したリポートによれば、イスラム国は日量5万-6万バレルの原油を生産。
イラクとシリアで日量最大35万バレルの生産能力をコントロールしているという。
イスラム国は、ジャーナリストや支援ワーカーを殺害する映像を相次いで投稿し、米国主導の空爆を受けている。
過激派集団は通常、外国からの寄付に頼っている。
だがこれは、制裁や外交、法執行によって抑制され得る。
ブルームバーグ・ニュースが8月にインタビューした米国の情報当局者と反テロ金融専門家らは、イスラム国が原油を1バレル当たり25-60ドルで売却しているとの見方を示していた。
この点は、原油によって収入を得ているアフガニスタンの反政府武装勢力、タリバンに類似している。
リポートの共同執筆者であるバシャン・バリー氏は20日のインタビューで「これが資金源となって軍事などイスラム国の活動の多くが行われている」と指摘。「生産能力が半減したとしても依然として4億ドルの収入があることになる。これは、われわれが承知している他の資金源の何倍にも相当する」と述べた。
原題:Islamic State Earns $800 Million a Year From Oil, IHS Says(2)(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:
ニューヨーク Jim Polson jpolson@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:
Susan Warren susanwarren@bloomberg.netTina Davis, Jim Efstathiou Jr.
更新日時: 2014/10/21 09:15 JST