(ブルームバーグ):きょうの国内市場の株式、債券、為替相場は以下の通り。
●日本株上昇、海運や素材、機械高い-中国政策期待と割安、午後強さ
東京株式相場は上昇。
追加景気刺激策への期待による中国株上昇を好感したほか、投資指標面から見た割安感から買いが入った。
一部アナリストの投資判断引き上げを受けた海運株が急伸し、非鉄金属や鉄鋼など素材関連、機械、鉱業といった景気敏感業種が相対的に高い。
TOPIXの終値は前日比5.92ポイント(0.8%)高の727.03、日経平均株価は同
63円93銭(0.7%)高の8657円8銭と、両指数ともに高値引け。
高債務国の金利上昇など欧州債務問題の不透明感、為替の円高進行に対する警戒から午前は小安かったが、午後に上昇転換、終盤にかけじり高となった。
プルデンシャル・インベストメント・マネジメント・ジャパンの篠原慎太郎株式運用部長は、中国経済は成長減速が強まる場面で「政策当局が景気対策に向け動く十分なフレキシビリティを持っているので、さほど心配していない」と言う。
●債券は上昇、スペイン懸念や年限長期化の買い-2年債入札やり直し
債券相場は上昇。
スペインで財政悪化懸念を背景に国債利回りが上昇したことで、世界的な
リスク回避の動きが強まり、比較的安全な日本国債に買いが入った。
投資家が保有債券の年限を長期化させる買いを入れたことも相場を押し
上げた。
きょうの2年債入札は事務作業ミスで午後に異例のやり直しとなった。
ドイツ証券の山下周チーフ金利ストラテジストは、
「スペインの銀行問題などを受けてリスクオフ(回避)の地合いが継続している。ここ数カ月の大きな流れは変わっておらず、金利は低下しやすい環境。月末の保有債券の年限長期化の動きもあり、長いゾーンに買いが入っている」と述べた。
東京先物市場で中心限月の6月物は、前日比10銭高の143円23銭で取引を開始。
午後に入ると一段高となり、一時は18日以来の高値となる143円43銭まで上昇し、結局は28銭高の143円41銭で引けた。
現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物の322回債利回りは前日比1.5ベーシスポイント(bp)低い0.86%で始まり、その後も徐々に水準を切り下げ、午後1時半前後には2.5bp低い0.85%と3営業日ぶり低水準を付けた。
●ユーロが下落、スペイン金融不安重し-中国株高で円はやや下落
東京外国為替市場では、ユーロ・ドル相場が1ユーロ=1.25ドル台前半で
上値の重い展開が継続。
経営難に陥ったスペインの一部銀行をめぐる懸念がくすぶる中、同国債利回りの上昇圧力が再び強まっており、ユーロに下押し圧力がかかった。
クレディ・アグリコル銀行外国為替部の斎藤裕司ディレクターは、引き続き「ギリシャに手を焼いている」状況で、海外情勢の不透明感は根強いと指摘。
一方、足元では、中国の刺激策を巡る観測が「上海株に効いている」といい、アジア全般の株価にも波及して、オーストラリア・ドル主導でクロス・円(ドル以外の通貨の対円相場)の上昇(円は下落)につながったと説明している。
ユーロは午前の取引で1.2548ドルを上値に、一時1.2510ドルと、2営業日ぶりの水準まで下落。
午後は午前に形成されたレンジ内で上値は抑制された。
前日の取引では、先週末に行われたギリシャの世論調査で国際支援の条件となる財政緊縮を受け入れている政党の支持率上昇を背景に一時1.2625ドルまで値を戻す場面も見られていた。
一方、ドル・円相場はユーロ主導の展開が続く中、午前9時過ぎに付けた
1ドル=79円64銭から、正午前に79円42銭まで軟化。
午後は79円台半ばに円が水準を切り下げて取引された。
更新日時: 2012/05/29 16:18 JST