35歳のドレス選び | 運命の人を探して

35歳のドレス選び

素敵・・・・・・・


銀座をぶらついていたら、表通りから一本入ったところに

ウェディングドレスショップを見つけた。

ショーウィンドウには、

シルクのドレスが美しい光沢をはなっていた。


足をとめた私に気づいた松山さんが、つぶやいた。


「入ってみる?」



え・・・・


着ちゃったりするぅ~~~~~?(〃∇〃)


で、でもー。


最近、異様に食べてるし、また太った気がするし・・・


「い、いいよ・・・また今度にする・・・」


と、言い終わらないうちに・・・


「着るだけ着てみようよ」


松山さんは中に入っていってしまった。



やだあ~~~~~ん。  (///∇//)



「いらっしゃいませ」


「あの表にかかっているドレス着られますか?」


「もちろんでございます。お式の日取りは?」


「いや、まだそこまでは決まっていないんです・・・」


「う~ん、でもできるだけ早くとは思ってます」


で・・・


で・・・・・・


できるだけ早くう~~~???о(ж>▽<)y ☆


本当なら予約がいるところを、

特別に試着できることになった。


「こちらでございます」


通されたのは、8畳はあろうかという広い試着室。

三面鏡張りで、四方八方に私が立っている。


女性店員は、ドレスのすそを円形の花びらのように広げると言った。


「踏まないように真ん中に足を入れてください」


ふ、踏まないようにですか・・・・


私は大股開きで、ドレスの真ん中に足を入れた。

そう、ガードレールを乗り越える要領だ。

慣れている。


ガサガサガサ・・・・・


店員がドレスを上に引き上げる。


「わ~すごい~」


「あ・・・・」


しかし、次の瞬間、店員の手がとまった。


「えっ?」


「あの・・・・」


「なんですか?」


「お背中が、ちょっと・・・・」


「ちょっと?」


鏡に映った後ろ姿をみると・・・・


・・・・・・・


ちょっとじゃな~~~~~い!!!ヽ(`Д´)ノ


ファスナーは途中まで閉まり、

その先は90度に開きまくっていた・・・。


「あ、でももうちょっと頑張れば・・・

 ちょっと待ってください!」


そういうと、店員は、渾身の力を込めて

ぐいぐいとファスナーを引き上げる。


こ、これ・・・・


破れたら私、買うの・・・?


ここ銀座だし・・・


すんごい、高いんじゃ・・・


「ちょっと息吐いてもらえますか?」


「え?息?」


「肋骨閉める感じです」


肋骨閉める?????


肋骨ってどうやって閉めるの?ってか、閉まるの?


閉めたことある?ある人いたら手あげて!!!


努力の甲斐むなしく、

半分ファスナーが開いたままの姿で、

店員がカーテンを開けた。


「新郎様、いかがですか?」



・・・・・く、苦しい・・・早く感想を・・・・


「う~ん」


「・・・・」


「いいねえ!これ、いいんじゃない?」


これ以上は・・・・




肋骨折れます・・・・・・・(T▽T;)


結婚式はまだ未定

20代に戻りたい・・・・





<お知らせ>


「運命の人を探して」の書籍の表紙が出来上がりました。


読者の皆さんに一足早く公開させていただきます。


よろしくお願いします。   リサ