初夏の頃、


雨のない夜。


カエルや、虫の鳴き声の響く中、


走っていると思い出すことがある。



東京在住時、休日の前夜や、夜明け前に、


のんびりペースで(LSDです。)


少し離れたところにある、市民競技場まで、


よく走りに行ったものである。


ストレッチ体操を入れて2時間の運動は、


それなりに鈍った身体へ、イイ刺激になった。



その夜もいつもと同じコースを辿り、


住んでいたアパートにあと100mのところに来た。


ガタガタビックリマーク  不意に音がして、ビクッΣ(゚д゚;) とした。


薄暗い闇の中に猫の後ろ姿が見えた。


「なんだ猫か・・・。(*´Д`)=з」


まぁ、オバケオバケ←こういう非科学的なものが嫌いではないが、


小心者のビビリなので、出来れば怖いことは遠慮したい。



しかし次の瞬間、


夜中にも関わらず、


『ギャァ!!!!』とデカイ声を上げてしまった。


振り向いたその猫には、顔が無かった。Σ(・ω・ノ)ノ!


真っ白だったのだ。(((゜д゜;)))


((゚m゚;)((゚m゚;) あれ、(@_@;) 何?


数秒、その場に固まりました。


冷静を取り戻して、よく見ることにした。




・・・・・


なんのことはない、


誰かの悪質なイタズラか、不慮の事故的現象か、


コンビニの小さなポリ袋が、猫の頭にすっぽり被さっていたのだ。


袋をかぶったまま、滅茶苦茶に逃げられても気の毒な話なので、


そ~~~~っっっと、近づき、


ポリ袋を、手で、サッと引っ張った。



すると、何が起きたか分からない風な顔をした、


愛嬌のある猫の顔が見えた。


にらみ合う形でまた数秒。


踵(きびす)を返して、夜に消えていく猫。





猫助けなのか、


どこかの人間の尻拭い的な事なのか分からず、


苦笑いを浮かべて、私は猫が消えた後も、


しばらく、その闇を眺めていた。



今の時期、そんな事を毎年のように思い出す。