ZONE、想い出の曲たち(Vol.12)/『世界のほんの片隅から』その1 | John's BOOROCKSブログ-I Love The Beatles, Fender Guitars & Movies!

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今日もZONEの楽曲にちなんだ想い出話です。楽器の関係で直接ZONEに関わっていた頃の話や、ZONEの曲にまつわるお話をお届けします。今回からは「世界のほんの片隅から」のお話です。

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彼女らの出世作となった「secret base~君がくれたもの」の大ヒットのあと、何をリリースするかはZONE本人を含めて、SONY、事務所で検討が行われた中で、本人達の意向で一旦楽器を下ろして、デビュー前のZONEをもう一度再現しようと試みることになりました。おそらく彼女らの中でも、バンド形態のままで行くのか、原点であるダンス・グループで行くのか、大きな迷いがあったと時期だと思われます。ギターを下ろすにあたり、事務所からご丁寧にご挨拶がありましたが、彼女らがギターを好きになってくれる切っ掛けとなってくれればいいんです、と答えました。というのも、本当に一旦ギター/ベースにハマった人が、簡単に止めてしまうとは思えず、必ずまた楽器を持つことになるという確信があったからでした。

われわれフェンダースタッフにとって幸いだったのは、この「世界のほんの片隅から」をリリースした後も「secret base~君がくれたもの」が売れ続けたのです。この曲を主題歌にしたTVドラマ「キッズウォー」が評判を呼び、それに伴って「secret base~君がくれたもの」の売れ行きも伸び続け、遂にはヒットチャートの2位まで登る大ヒットとなったのです。それを受けてNHKの紅白歌合戦への出場も決まり、SONYもこれまで行っていた「世界のほんの片隅から」のプロモーションを、急遽「secret base~君がくれたもの」に切り替えたのです。2001年12月初頭からTV出演時には、ZONEも「世界のほんの片隅から」ではなく「secret base~君がくれたもの」を歌うようになっています。したがって、ここで再び楽器を持つようになったのです。われわれにとっては本当に朗報でした。

これは後でTAKAYOから聞いたことなのですが、ギターを下ろすことに関しては、私たちはダンスだってキッチリできるんだ、ということを示したかったと聞きました。が、その後の言葉がうれしかったのです---でもやっぱり今のZONEはバンドの方が合っているのが判った、と言ってくれたのです。これは本当に嬉しかった! これからもたまにはダンス・ナンバーを演ることがあるだろうけれども、彼女らの帰る場所はバンドなんだ、という宣言を聞いた気がしました。

しかし残念だったのはこの「世界のほんの片隅から」の扱いでした。結局プロモーションも中途半端なままで、プロモーションビデオさえ作られなかったのです。ジャケット撮影の時に撮られたオフショットも含めた取材フィルムを編集したものが、急遽PV代わりに作られただけでした。

この続きはまた明日に。