やはり中途半端な時間に休日出勤の要請を受け、十分に睡眠がとれないまま仕事をした為か、起きたら昼の11時。
しかも外はこんな状態!
15センチは降ったなぁ…しかも日中でも氷点下です。
因みにうちのアパートの便所で小便中に撮影。
そして、昼飯を食いながら鑑賞したのは、今月の東映ch「脚本家・笠原和夫。没後10年メモリアル特集」の一つ…
「やくざの墓場・くちなしの花」(昭和51年・東映京都。深作欣二監督)。
渡哲也とサクさんのコンビ第2作目。
「くちなしの花」は昭和48年に出している曲なので、忘れていたかの様に付け足したと思わせる所がまた東映らしくていいセンス!
冒頭、こんなテロップが…
ヤクザ映画で芸術祭参加って…
これ、何かの本で見た記憶ですが、間違っていたらご勘弁を…
岡田茂社長(当時)が言い出しこの様にしたものの、周囲からの「これで芸術祭に参加は…ちょっと…」という声から実際には参加していない模様。
本当に参加したら大爆笑になっただけに、やって欲しかったなぁ…
でも、さすが我が尊敬する岡田茂・前東映名誉会長!
余談ですが、この前年に公開された「県警対組織暴力」(昭和50年・東映京都。監督はこちらもサクさん)のタイトルを便所で大便中に思い付き撮影させ、ゴールデンウィーク作品として公開したら、山口百恵の東宝作品、桜田淳子の松竹作品を大きく引き離す興行成績を生んだそう。
百恵と淳子に文ちゃんで対抗する辺り、さすが東映!さすが岡田会長!
ボンクラ魂を大きくくすぐるいいお話です。
この作品は多くの店でDVDレンタル出来る事に加え、東映chで12/30(日)22:00~24:00に再放送されますので中身については「警察と暴力団の癒着の構図を描いた作品」としておきます。
渡哲也の役命は、黒岩。
まんま「大都会」!
因みに「大都会シリーズ」の開始もこの作品と同じく昭和51年。
見方を変えれば「西部警察」大門より凶暴度が遥かに高い上、凶悪度も史上最高の刑事!
何せ犯人射殺だけではなく容疑捏造、副業で私服を肥やす、殺した容疑者の女とやる、ヤクザと兄弟盃を交わす…
極め付けは…ポンを打たれてそのままポン中!
日本全国を爆破の恐怖に陥れた(格好良かったけど)大門の行為なんぞこんなのに比べたら子供のいたずらみたいなモン。
特別出演の大島渚。警察本部長。
今回は警察側の成田三樹夫(手前)に藤岡重慶(後方)
藤岡は「西部警察パートⅠ」とは逆に、渡の上司。
取調べに当たる下っ端刑事は、拓ボン。
元県警本部長の佐藤慶(左)、警察署長のネコさん(左から二番目)。
やっぱりネコさんはここでも笑わせてくれます、何時もとは逆の警察側の役でも。
ネコさんの笑顔が眩しいわぁ~!
ついでにハゲ頭も!
ヤクザとの一席には、手前から藤岡琢也、有川正治、八名信夫、辰っちゃん。
藤岡さん、貫禄の有る悪役が結構いいんですよねぇ。
「渡る世間は鬼ばかり」しか知らない方々も多いのでしょうが…
因みに東映作品も有る意味「渡る世間は鬼ばかり」!
今作の紅一点は、和服もよく似合う、大好きな梶芽衣子。
梶さんも凶悪から不良、オテンバ、絵に描いた様な善人、多くをこなす名女優。
しかも美人だから魅力は増していくばかり。
俺は日本の女優で好きな10人に入ります。
小林稔持も登場。(中)
曽根晴美(今回は曽根将之の名でクレジット・左)と林彰太郎(右)。
凶悪ヅラがたまりません!
同期の刑事として、室田日出男。
他に千葉治朗、今井健二、吉田義夫等々,脇役探しも楽しい傑作。
一般的には「渡・サクさんコンビ」なら前年の「仁義の墓場」(昭和50年・東映京都)の評価が高いですが、こちらも決して「仁義の墓場」に劣らない、中々の作品です。
明るさが垣間見られる点では「くちなしの花」の方がより万人向けかとも思います。