東映バカの部屋

東映バカの部屋

東映制作作品を主体として書いていますが、たまに他の話題も…一人でも多くの東映ファンが生まれる事を望みます!

皆様、おはようございます。
 
 
今朝の4時に勤務を終え、月曜日13時の始業時迄の休みです。勤務時間の変更により健康診断は後日となりましたが、俺と同様皆様も苦手で大嫌いであろうバリウム地獄が先延ばしになっただけと感じています。アレを飲むと丸一日便所に桜紙を握りながら閉じ籠もりたくなる上に「ケツから精子が噴き出したのか?」と勘繰りたくなるあの色!ウンが悪いと検査当日は仕事に集中出来なくなる場合もあり、本当に嫌!
 
 
さて本日は此方の作品を…DVD化作品で有料動画配信は行われていません。以前「死を娯楽に変えられる制作関係者や役者は一流」と書いた事がありますが、俺の中でこの類の作品を三本選べと聞かれたら、鈴木則文監督「大阪ど根性物語・どえらい奴」マキノ雅彦(=津川雅彦)監督「寝ずの晩」とこの作品となります。
 
 
「お葬式」昭和59年11月17日公開・伊丹十三脚本/監督兼任・ニューセンチュリープロデュース/伊丹プロダクションの共同制作・日本アートシアターギルド(平成30年に東宝に吸収合併)配給(後に東宝系劇場でも公開)。
 
 

 

 

「この役で初めて食えるだけのギャラを貰える様になった」らしい(と言ってもこれ以前も相当数の作品に出演されていましたが)「日本一の死体役」とも称された奥村公延は俺が住む秋田市生まれ。この奥村さんの死により初めて葬式の一切を取り仕切る事となった実子で俳優業の山崎努・女優業で女房の宮本信子の数日間を描いた作品。

 

 

特筆する様な特徴も無ければ、松田優作は「魚眼で全体を見ている様だ」等々と低評価を下した(これは各々ですし、右へ倣えの傾向が強い世の中にあってはっきりと自らの感想を言える姿勢を大いに買います)その手法により極一般的な葬式の風景を映し出す(勿論地域差・宗教及び宗派等々で細かな違いはありますし、普通は無いであろう浮気相手と喪服で青姦と云うサービス描写もありますが…)。しかし、抑揚の大きな芝居や演出・飛躍の論理等々を敢えて配した仕上がりこそが個性ですし、先述した様な雰囲気の作品が当時もそれより前も現在も非常に多い中で「東映・小沢茂弘監督からアイディアマンと高評価を得た伊丹監督が思い付いた、逆発想の思考ではなかったのか?」とも受け止められます。そして、死を主題として描かれる作品は過去も現在も恐らく今後も感動の押し売りが王道…そんな安易な手法が横行する制作者及び観客側に対する嫌悪感もこの演出に繋がったのだと。恐らくソクブン監督・マキノ監督も同様の想いを抱いていたと思います。

皆様、こんばんは。
 
 
勤務開始日の夜中です。昨日は近所の本屋に行きこの書籍を購入したのですが、面白く読み易く一時間半程で読み終えてしまいました。東映ファン・悪役俳優好きの方々であればかなり満足出来る内容だと思います(小学館・刊/\1.700-+税)。
 
 

 
 
そして本日は此方の作品を…DVD化作品でAmazonプライムビデオ/U-NEXT(見放題対象作品)内に於いて有料動画配信が行われていますし、WOWOWプラスで最近複数回放映されたのを視聴された方も居られるかと思います。昭和末期に大学生AV女優として人気があった森田水絵のロマンポルノ初主演作品です。
 
 
「愛奴人形・いかせて」昭和61年2月14日公開・加藤正人脚本・望月六郎監督・日活制作。
 
 

 

 

五日間の有給休暇を取得し父島へ旅行する予定であったものの、船便に乗り遅れてしまい都内をふらついていた長野県内の信用金庫の行員・森田水絵でしたが、そんな時出逢ったのはエリートサラリーマンの道を捨て女房・水木薫と離婚協議中であった職工兼ヨットハーバー管理人の坂元貞美…二人はその晩に情交に至りましたが、一夜妻であった筈の関係は翌日、翌々日も続いて行った上に森田さんと水木さんの間には不思議な人間関係が出来上がっていたのです。そして水木さんの交際相手を含めた四人でバーベキューを行った翌日の早朝、水木さんは長野へ帰郷するのですが…

 

 

この頃のロマンポルノは急速に普及した家庭用ビデオレコーダーとAVの影響をモロに被っていた上に熟練の制作関係者や役者が一般作品に移行した関係で人材不足に陥っていた苦難の時…従って宿敵である筈のAV女優を起用(AV女優の演技力向上に寄与しています。逆に日活主催のコンテスト等々で入賞した女優陣は極短期間で引退したりと踏んだり蹴ったり)疑似本番でなく本当に交尾を行った作品が存在(映論が問題視して横槍を入れ、現場側の真摯さを奪い取った行為は如何なモノか?映倫側が猛省すべき)この頃の我国の映画会社では唯一監督希望者を入社させ育てる(これは日活が誇るべき功績です)女性でも受け入れ易い一般的な恋愛ドラマの要素を取り入れた作品を制作等々と試行錯誤を続けていました。当作品は従来からのロマンポルノやピンク映画を観慣れた方々には物語・性描写共に物足りなさを感じるのは必至かと思いますが、この類に足を踏み入れたいと思っている・過激な描写が苦手等々の方々には受け入れられ易いでしょう、何せ性描写よりも心理描写に重きを置いていますし「現代にも直結する思考の変化と多様化・画一的な価値観を好む我が民族の特徴等々の狭間に立たされ将来の行き先が定まらぬ男女の出逢いがどう結実するかが主題」と感じました。又、当時大人気だったセクシーアイドル・森田さんの姿を堪能するのみでも価値がある作品と思います。

皆様、こんばんは。
 
 
休み二日目の夜中です。昨年の残暑と比較をすればかなり楽に思えますが、湿度が高く冷房を使用しなければならぬ事がまだ多い秋田市内です。本日も簡単に…DVD化作品でAmazonプライムビデオ(FODチャンネル for Prime Video対象作品)/U-NEXT(見放題対象作品)/FOD(見放題対象作品)/Hulu(見放題対象作品)/Google Play TV/YouTubeムービー内に於いて有料動画配信が行われています。
 
 
「哀しい気分でジョーク」昭和60年4月27日公開・吉田剛脚本・瀬川昌治監督・松竹制作。
 

 

 

 

 

当時、飛ぶ鳥落とす勢いであったビートたけしが難病モノの主演を務めると大きな話題になりましたからご存じの方が多いかと思います。大谷直子と離縁し一人息子を育てていた人気芸人のビートたけしでしたが、息子が脳幹部脳腫瘍の為に数ヶ月の余命宣告を受け、仕事を減らしてでも預貯金及び財産を売却して一文無しになろうとも子供との時間を大切にし続けた物語。

 

 

難病モノですから物語の流れ及び最後はお決まりの結果が待っていますが「オーストラリア政府観光局の協力を得てシドニーでの場面は観光案内とした事=感動を押し売りするよりも商業映画である事を前に出した姿勢」「暴言等々で仕事が激減しながらも、その理由が子供の病気であり他界したと知るや簡単に掌を返し、仕事が元に戻るだけに留まらず上辺のみの同情が溢れ、更にその事実を簡単に商売にしようとする輩が横行する現実への批判と捉えられる結末」が美点。ただ号泣させればいい、感動したと言って貰えればいいと安易に薄っぺらな善良性の物語しか制作出来ない現代の大部分の制作陣達に爪の垢で飲ませて遣りたいと思う程ですし、たけしさん・瀬川監督共に先述した制作意図があったから(又は「先述の意図を以て制作させてくれるならば」と)この仕事を引き受けたのではないかとも感じました。