一言一言が凶器。
一日おいたことでサクラ先輩のダメ出しはしっかり熟成されていた。整理したんだろうな。冷静に話せるように。昨日言わなかったのは時間というより、。あのまま言ったら大爆発すると思ってセーブしたんだろう。
「そこがうまくいかなかったのは何で?」
「……すみません。」
「そう。」
「……………………。」
「で、何で?」
「え……」
「終わったと思った?」
「あー…………」
「アアアアアアアアアアアアア!!!!!!!」
????!!!!
「嫌だ!!何かムカつく!その生ぬるい感じ!」
「生ぬるいって何よ。」
「殴りたい!!そいつ殴りたい!!」
恐……
やりかねない。サクラ先輩なら言葉だけだけど、紅時先輩なら本当に手を出しかねない。しかも殴るよりももっと上手い痛めつけ方で。しかもバレないように。そりゃ怯えて震えるのもわからなくはない。でも……
これじゃダメなのもわかる。
サクラ先輩たちがやる気満々で残ってくれるから助かった。でなけりゃたった今から二年のオレらが部活を引っ張るとこだった。今涙ぐんでる子たちも、きっと明日には全部忘れて笑ってる。だから大丈夫。いずれ誰かが引っ張っていかないといけないけれど、それはおいおい……。サクラ先輩なんかも最初からああじゃなかったはず。一年の時はその先輩たちが引っ張ってた。現に今の一年だって……
いや、一年は斎藤がいるか。うらやましいな。ああいう人材が最初からいるのは。オレらの代には……
……アイツがいてくれたらよかったんだけど。
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本家「まっちゃまろまん文庫」
現在 『シトラス』『トウゲンキョウ』『マーマレード』再推敲中
本家「まっちゃまろまん文庫」で挙げている『不知火』関連の話です。