相撲の「変化」について | 内藤堅志オフィシャルブログ「労働科学研究者 内藤けんしの"ちょっといい話かも!"」Powered by Ameba

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労働科学研究所 協力研究員。
第1種衛生管理者。
労働衛生・安全、技能伝承、ストレスを研究しています。成功、活躍した人を分析して「運」も研究しています!

2017年3月場所千秋楽。

「稀勢の里関ー照ノ富士関」戦での横綱の変化。

 

 

ネット上では色々と意見が飛び交っています。

今回の意見の多くが「○○の変化はOKで、○○はNGなのか?」、「横綱が変化??」というもの。

 

 

これらの根底には「変化はダメである」という考えがあると思う。

私は、この「変化=ダメ」という構造を改めて欲しいと思う。

 

確かに、見る側からすると、、

・つまらない

・期待はずれ

・あっけない

・卑怯

などのイメージが残る。

 

 

しかし、相撲を日本伝統の「術」と捉えるならば、「変化」は必要な要素である。

この理由は、日本伝統の術である、剣道・柔道、空手などを実践・研究する人々に“変化に”について訊ねると「変化を封印すると技が伸びなくなる、停滞する。そして術は衰退してしまう」と答える。

 

相手の変化を想定して闘う事で、戦術・戦略に深みが生まれる。

この想定すなわち、変化を考え、対策を立てる事で「技」が発展・進歩し洗練される。

 

 

解説の北の富士さんも

「変化があることぐらい考えなければ、、、」と度々話している。

この考えが技を発展させる。

変化に対応できる稽古・練習・トレーニングが必要となる。

その結果、技が洗練され、術が進歩する。

 

とはいえ、観客の皆さんも大切にしたい。

 

今回のまとめ

・「変化=ダメ」という構造を改めて欲しい。

・見に来ているお客様も大切にしたい。

そこで何をすべきか!

結論:「変化を想定して、変化されても倒れない稽古」をして欲しい。

 

*今場所の高安関の変化対応、素晴らしかった!