国立がん研究センター(国がん)は28日、今年1年間に新たにがんと診断
される人の数(罹患数)と死亡する人の数の予測を発表した。
予測は昨年に続いて2回目で、
罹患数は98万2100人、死亡者数は37万900人に達する見通しだ。
【敦賀陽平】
罹患数を男女別で見ると、男性が56万300人、女性が42万1800人で、
昨年の予測に比べ、全体で約10万人増えた。
罹患数の算出には、地域がん登録のデータが活用されているが、
今回の使用分から基準が厳格化されたため、国がんでは、
データの精度向上と高齢化が増加につながったとみている。
部位別の罹患数では、大腸がん(13万5800人)と前立腺がん(9万8400人)
が共に増加し、前立腺がんは男性の罹患数の中で最も多かった(昨年3位)。
これについて国がんの担当者は、「PSA検診が普及したことが一番大きい」
と指摘する。
一方の死亡者数は、昨年の予測に比べて約4000人の増加。
部位別では、肺がん(7万7200人)がトップで、次いで大腸がん(5万600人)、
胃がん(4万9400人)などと続き、大腸がんと胃がんの順位が入れ替わった。
胃がんの原因とされるピロリ菌の感染率は、高齢者ほど高い傾向にある。
このため、担当者は「ピロリ菌の保菌者の減少と高齢化が相殺する形で、
胃がんの死亡者数は横ばいの状態が続いていた。
今回、大腸がんが抜いたことは注目すべき点だ」としている。
(医療介護CBニュース 2015年4月28日(火))
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150428-00000001-cbn-soci
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