私の活動履歴 記者会見
記者会見 広島県庁にて
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もうかなり前の話になりますが,日本全国でガソリン価格の高騰が問題になり
マスメディアを騒がしていた頃の話です。
私の住んでいる広島県においてもかなり問題になっていました。
今のガソリンスタンドでは 1リッタ-あたり125円 とか表示されておりますが
私の県内においてはどこも全く表示されておりませんでした。
表示しないことにより 競争を排除 してガソリン価格の高値安定を守っていたのです。
実際,我が県は地方都市にも関わらず国内において最も高いランクの価格だったのです。
しかしながら とうとう公正取引委員会により独禁法で排除命令が出されました。
その当時 地方都市でありながら何故こんなにガソリン価格が高いのかと
広島テレビがシリ-ズで問題にして10回以上とりあげていたのです。
連載が続いた理由は市民の声がものすごく強く支持があったためでした。
しかしながら県の石油商業組合は広島テレビを相手取り 訴訟を起こしたのでした。
名誉毀損と損害賠償を求めて地方裁判所に訴えたのでした。
あわせて番組内において謝罪を要求してきたのです。
広島テレビはまさに市民の声を代弁したに過ぎませんが 県石油商業組合はそれに対して
恫喝ともとれる 訴訟にふみきったのであります。
ところがその当時,残念な事に主だった組織や団体からは 県石商 に対してどこも
抗議したり異議を唱えなかったのです。
これではいけないと 私は立ち上がる事にしたのです。
広島テレビはまさに はしごをはずされた格好になってしまいました。
このような事では今後,市民の声を代弁したり正しい主張をするテレビや新聞は無くなってしまいます。
私はその当時500人規模の,ある市民団体の副代表を務めていましたが
この戦いのために新たに市民グル-プを50人結成して代表になり
市民に成り代わり抗議行動を開始したのでした。
とりあえず抗議文を作成して 県石油商業組合 に送りつけました。
同時にその抗議文を 各テレビ新聞社 にファックスで送ったのです。
それから市民の署名を集めるという大変な作業に入っていきました。
かなりの署名が集まった時点で次なる行動に移ることになりました。
県庁の記者クラブにて記者会見を行う旨 各マスコミに通達しました。
圧倒的な量の署名が入ったいくつものダンボ-ル箱を並べて
多くの記者やテレビ局の前でス-ツ姿の仲間達と共に県石商 に対して抗議声明を発表したのです。
そしてその足ですぐさま 県石商の事務所に赴いて抗議声明を行い申し入れ書を手渡しました。
さらにその足ですぐさま地方裁判所に行って いくつもの箱に入った署名用紙を
担当裁判長に手渡しました。
当然の事ながらその様子はテレビ局が撮影していました。
広島県民の声を代弁したテレビ番組とテレビ局を訴えるのは
広島県民に対する 重大なる挑戦 であると担当裁判長に申し伝えました。
その後にさらに 公正取引委員会に足を運び今回の行動の趣旨を説明致しました。
公正取引委員会の排除命令に対して後押しをする我々市民グル-プに対して担当責任者は
とても愛想よく丁寧に部屋に向かい入れてくれたのを記憶しています。
全県下にガソリン価格の掲示を義務付けるように強力な行政通達を即座に発するように
公正取引委員会に正式に申し入れたのです。
これが今回の我々の行動の概略であります。
結局 訴訟の件については裁判長が和解を勧告して訴訟は取り下げられる事になりました。
しばらくして行政通達が下り 広島全県下のガソリンスタンドが
価格の掲示をすることになったのです。
私は当時のあの日の事は忘れる事が出来ません。
仲間達の行動を全てのマスコミが追い 私達の誇らしい姿が撮影され翌日の記事に大きく出た事は
私の大切な思い出の記念碑にもなりました。
なによりも私が県庁の記者クラブで全てのマスコミを前にして
抗議声明を大きな声で読み上げた瞬間は終生忘れる事はないでありましょう。
まさに勝利の瞬間であったと今でもなつかしく思い起こされます。