時間というものは存在しない 神との対話より ③






②はかなり難解なので後回しにして③に入ります。


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アインシュタイン博士たちは、時とは、頭脳でつくりあげた



相対的な概念にすぎないことに気付いていた。



「時」 とは、物体と物体との間に存在する空間の関係なのだ。



{ 宇宙が膨張し続けているとしたら―実際に膨張しているのだが



―地球が太陽のまわりを一周するのに、10億年前よりも 「長く」



時間がかかる。 回らなければならない 「空間」 が大きくなって



いるからだ。 それに、さきほど説明した回転運動のすべても、



1492年よりも現在のほうがよけいに、分、時間、日、週、月、年、



世紀がかかっていることになる。


以前の 「日」 とは違う日とは何か ?


以前の 「年」 とは違う年とは何か ?



最近では時間の計測方法が高度化しているから、「時」のずれが



記録され、じっとしていてくれない宇宙にあわせて、毎年、世界中の



時計を調整している。 その基準はグリニッジ標準時と呼ばれている。



これの 「意地の悪いところ」 は、宇宙を嘘つきにしてしまう点だ。



アインシュタインは、動いているのが 「時」 ではなく一定率で場を



移動している自分自身であるなら、時間を 「変える」 には物と物との



間の場を変更するか、移動する速度を変更すればいい、ということを



理論化した。 これは、一般相対性理論 と呼ばれ、時間と空間の関係を


理解するのに大いに役立っている。



あなたがたは、長い宇宙旅行をして戻ってきたとき、自分は10歳しか



年をとっていないのに、地球にいた友達は30歳、年をとっているかも



しれない、ということを理解しはじめている。



もっと遠く旅すれば、時空の継続性はさらにワープして、地球に戻ったら、



誰も知り合いが生存していなかったという事になるかもしれない。



だが、「未来」 の地球の科学者が高速で旅行する手段を発明し、



宇宙を 「ごまかして」、地球の 「実際時間」 と同調するのに成功した



としたら、地球と宇宙船のなかでは同じ時間が過ぎることになるだろう。



さらに、もっと大きな推進力が得られれば、離陸前の地球に戻ることさえ



できるだろう。 つまり、地球上の時間の流れのほうが宇宙船の中よりも



遅くなる。 宇宙船で10年過ごして地球に戻ったら、たった4歳しか年を



とっていないかもしれない。 さらにスピードが増せば、宇宙の10年が



地球の10分になるかもしれない。



さて、空間という布の「ひだ」 (アインシュタインたちはそういう「ひだ」が



存在すると信じていた。彼らの信念は正しかった) に行き当たった場合、



あなたは極限まで微小な 「瞬間」 に、「場」 を突き抜ける。



そのような時空現象によって、「時間」 を逆行することが出来るだろうか?



これで、「時」 というものが概念的な操作なしには、存在しないことが



理解しやすくなっただろう。



かつて起こったことはすべて ― 


そしてこれから起こることもすべて ―


いま、起こっている



それを観察出来るかどうかは、要するにあなたの視点、つまり


「場の中の位置」 に左右される。



あなたが私の場にいれば、たったいま、すべてを見通すことが出来るだろう。



わかったかな ?




以下、④へと続く