『竜馬がゆく』 二巻終了。
ふつふつと、渦巻き始めている、俺様です。
さて、9連休まで、あと3日。
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竜馬は、左手をふところに入れて歩くのが、くせである。右肩に竹刀、防具をかつぎ、これもくせで、左肩をすこし落し、ひとあし、ひとあし、かるく踏みしめるようにして、歩いてゆく。そのわりに足ははやい。
このくせは、四、五年まえについてしまった。竜馬が十五歳のころ、当時若侍のあいだではやっていた座禅を軽蔑し、
―――すわるより歩けばよいではないか。
とひそかに考えた。禅寺に行って、半刻、一刻の座禅をするよりも、むしろそのつもりになって歩けばよい。いつ、頭上から岩石がふってきても、平然と死ねる工夫をしながら、ひたすらにそのつもりで歩く。岩石を避けず、受けとめず、頭上に来れば平然と迎え、無に帰することができる工夫である。
最初は、襲いかかる岩石を空想し、むしょうにこわかった。十五歳から十八歳ごろまでのあいだ、いつでも竜馬の念頭に、この岩石があった。
しかし十八歳になったころ、これがばかばかしくなった。
(自分でつくった岩石に、自分がおびやかされているばかがあるか)
と、やめてしまった。
(一巻 門出の花 より)
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衆人がみな善をするなら、おのれひとりだけは悪をしろ。逆も、またしかり。英雄とは、自分だけの道をあるくやつのことだ。
(一巻 門出の花 より)
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「しかし、旦那は戦国のむかしなら、きっと海賊大将にでもおなりになるお方じゃな」
「物盗りか。ばかにしちょる」
「高松の講釈場でこんな咄をききました。石川五右衛門がつかまったとき、泥棒がなにがわるい、太閤秀吉こそ天下を盗んだ大泥棒ではないか、と申したげにござりまするが、盗むなら、やはり天下を盗むほうが、男らしゅうござりまするな」
「お前は、たいそうな学者だな」
(一巻 お田鶴さま より)
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「とにかく、日本にはもっと困難なときがやってくる。そのとき、お互い、生死をかえりみず、力をあわせて立ちあがろう。たがいに不満があっても裏切るまいぞ。朋友のあいだに信の一字があってこそ世の大事をなせるのだ」
(一巻 二十歳 より)
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―――人に会ふとき、もし臆するならば、その相手が夫人とふざけるさまは如何ならんと思へ。たいていの相手は論ずるに足らぬやうに見ゆるものなり。
―――義理などは夢にも思ふことなかれ。身をしばらるるものなり。
―――恥といふことを打ち捨てて世のことは成る可し。
(一巻 淫蕩 より)
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「武士が敵をみて弱音を吐くか」
「吐くわい」
「されば、おンしァ、武士ではないのか」
「武士々々とがみがみいわンすな。耳が鳴るわい」
「されば、おンしァ、何じゃい」
「坂本竜馬じゃ」
(一巻 安政諸流試合 より)
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「武士の剣はべつだ。武士の剣には、千年のあいだ、剣というものについて考え考えぬいてきた義と理と法が背景にある。つまり武士道というものだ。これだけが世界にほこるべき精神の巨嶽だとおもえ。武士はそれによって人を斬り、ときにはおのれを斬る。盗賊の殺人とはおのずからちがう」
(二巻 京日記 より)
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★441頁/累計10,153頁
■始まりは ココ
から
<Books 2006>
<Books 2007>
<Books 2008>
1/15 自分自身と付き合う。
2/15 ”役割”をはたすため。
3/15 コーチング 「力」。
4/15 広告の明日(あした)。
5/15 武士道≒人の道。
6/15 A型さん、いらっしゃい。
7/15 『竜馬がゆく』始めました。
WE ARE ALL ONE & ***