GOLDMUND Mimesis SR PRE | 禁断のKRELL

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GOLDMUND Mimesis SR PRE 1996年 スイス ¥320,000



アルプスの珠玉の宝石




小型ながらA-1モジュール二機を搭載し、初期のGOLDMUNDが持つ魅惑の音色を
継承している。硬質かつクールな音、
流し目で高潔な色気を振りまく美形の小さな天使、
ブライトで幻想的な雰囲気は「天上界の光」を心象風景に浮かびあがらせる。
音像の質感には清純さを感じさせる麗質を有していて、明瞭度感が非常に高く、
目の醒めるような鮮烈さと繊細さを持つが、レビンソンのような病的でナイーヴな
気質ではなく、まるで若い天使のような天真爛漫さである。みずみずしい音色が、
清々と澄み渡るクリーンな音場に気高く、美しく、そして官能的に響き渡る。
まさに「夢見心地」である。従来機よりハリが強く、タイトで非常に瞬発力が
ある音だ。プレステージ級をある意味で脅かすような「問題作」である。

GOLDMUNDではSR PRE と SR POWERの音を「小さな爆弾」と称している。
小型ゆえにスケール感には乏しいし、低域の厚みや深い沈み込みもないが、
そのかわり上位機種よりGOLDMUNDの長所であるハイスピードさが際立つ。
張りつめたストリングスをかき鳴らすような鋭敏さだ!本機は寝覚めが悪く、
まともな音が聴けるまでには通電後数時間を要する上に、下位機種でありながら
使いこなしが難しいモデル。セレクターによる音の違い、インターコネクトや電源ケーブル
には敏感な反応を見せるし、セッティングにも過敏である。電源の極性も吟味が必要。
本領発揮には通電開始後数日といったところ。SRシリーズという手の届きやすい
ラインナップは程なく廃止され、GOLDMUNDは後年とても高価なものになっていったが、
世界一と言われる物価と人件費のスイス製であり、高級時計のパテック・フィリップスと
同じ工場で箱を作っており、あの箱でなければ"この音"が出ないのだ。




GOLDMUND Mimesis SR PREは、一言で言うとキラキラした輝きのある明るい音色で
清潔感のある音色です。宗教音楽、聖歌、ボースソプラノなど抜群にはまる
これ以上の音を出すプリはありません。


シリーズ機の中ではもっとも締った低音の初期のKRELLのKSA-50と相性が凄く良かった
です。同じように明るい音色だからでしょうか。クールな音なのにウットリとさせる
聞き惚れてしまう音色です。ただこの組み合わせだと声楽(ボーカルもの)や
オペラ、クラシックなどに向いています。


往年の有名ブランドにはどこにも最初期~初期の製品にしかない格別の味わいという
ものがあります。
ムンドにはこの時代のムンドにしかなかった特別な音色があるんです。
音の秘密はゴールドムンドの前身であるスイス・フィジックス時代にデル・ノビルが
長期間を費やして1987年に制作したModule を原型としているA1モジュールです。
後継のA2モジュールの搭載機になると、より広帯域になり、空間も広くなりますが、
音がまったく別のものです。




一桁番台の初期のMIMESIS(神聖な音色)とJOB(元気一杯)では音が違うでしょう?

二桁ムンドとA2とかA20モジュールの時代は、ステラ(日本の大きな会社)が独自に
やってた時代のものですから。


初期のムンド製品は音質的にすべて同じベクトル上にあるよう作られています
回路設計はすべて同じと言われています。直接並べて比較しなければ値段の違い程、
音質のクオリティーに差がないと言う人がほとんど

違うといえば違うが、目指している方向は同じなので予算に合わせて買えるものを
買うのが良いのです。GOLDMUND Mimesis SR PREは本当にお薦めのモデルです。


GOLDMUNDは間違いなく個性的な音だから好みはわかれると思います。
ソースに忠実とか自然な音とかそういう音じゃないですし、ちょっと数量化できない
魅力があるのです。そのあたりが、ロジカルな外国人には受けない理由だろうと
思われます。高級機を使う家庭では広い部屋が当たり前の欧米では
信号劣化がないバランスの機器じゃないと通用しないですし。ムンドのバランスは
飾りでアンバランスしか実用にならなかったりするのは米国市場では致命的です。





試聴機器 GOLDMUND Mimesis SR PRE KRELL KSA-50 JBL S5500






動画①vocal


動画②pop