『奇跡のシンフォニー』 @日比谷スカラ座 | 映画な日々。読書な日々。

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奇跡のシンフォニー

両親が必ず迎えに来ると信じながら養護施設で暮らしていた、孤児のエヴァン。鋭い音感を持つ彼は、ある日、不思議な音に導かれるようにNYのマンハッタンへと向かう。そこで“ウィザード”と名乗る男にギターを習い、ストリートミュージシャンとして音楽の才能を開花させていく。一方結ばれぬまま別離したエヴァンの母ライラと父ルイスも、それぞれの想いを胸にマンハッタンを目指し……。[上映時間:114分]


エヴァンは赤ん坊の頃から児童擁護施設で暮らしている。彼は、風の音からベッドがきしむ音まで、音という音すべてがメロディとして彼の耳に響くほど特殊な能力を持っている少年。そして両親の顔も名前も知らないが、心に聞こえてくる音を通じてつながっていると信じていた。


ある晩、電線を伝う不思議な音に導かれて夜中に施設を抜け出したエヴァンはマンハッタンへやってくる。大都会の音の洪水に大興奮するエヴァン。そして公園でギターを弾く少年・アーサーと出会い、彼が生活するストリートパフォーマーの子どもたちが共同生活する劇場跡へ足を踏み入れる。そして子どもたちを元締めしている元ストリートミュージシャンのウィザードに音楽の才能を見出され、彼はオーガスト・ラッシュという名でストリートでギターを弾き始める。


物語は全く持って現実的ではなくて、おとぎ話。でもすごくよかったですよ~。あまりにもありえない偶然のオンパレードと、読めすぎる展開ではあるのですが、それでもエヴァンが両親に会えるようにと祈ってしまっていました。


物語はエヴァンが本当の音楽に近づいていく過程と、エヴァンの両親の話が描かれていきます。


エヴァンの両親はロックミュージシャンのルイスとチェリストのライラ。音楽で繋がった両親を持つエヴァンは、両親の才能を受け継いだ神童なのです。しかも1度きりの関係で身ごもってしまうというからこれまた奇跡的?


そして赤ん坊の時から孤児として育ったのに、両親が迎えにくると信じて疑わないエヴァン。エヴァンを超天才子役フレディ・ハイモア君が演じているのが最大のヒットですね。もう本当かわいい。あの目にやられますよ。


映画はあまりにもご都合主義的でありえないことだらけなんですが、そんなこと気にならないぐらいフレディ君がいいんですよ~。


確かにね、いっくら神童でも、いっくら天才的な音楽の才能があっても、いきなりギターを手にして演奏できちゃったり、音符が読めるようになっちゃったり、楽譜が書けるようになっちゃったり、11歳にしてジュリアード音楽院に入学しちゃったりとね、本当ありえないことだらけではあるんですよ。


連絡先もわからないまま離れ離れになってしまったライラ、ルイス、エヴァンが偶然にしろ広いニューヨークで出会えるのはどれぐらいの奇跡なのか?とかね。あとは11年前と現在のライラとルイスのが見た目おんなじなのはアリなのか?とか。


まぁいろいろ突っ込もうと思えばあるのですが、そんなありえないこともひっくるめてそれでもいいなーと思っちゃいました。


雑音がきちんとしたメロディになる様や、フレディ君の演奏がともかくすごくいい。あとはライラとルイスの別々のステージの音楽のシンクロも見事でした。


やっぱりね、音楽って人の心を癒すんですよ。素敵な音楽とフレディ君の演技に満足でした。公園で演奏してるフレディ君もかわいかったけど、指揮棒を振るフレディ君もすごくよかった。本当この子、表情豊かですよね。最後に振り返った時の顔は最高でした。


日比谷スカラ座にて鑑賞


★★★☆