『隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS』 @日劇 | 映画な日々。読書な日々。

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隠し砦の三悪人

戦国時代、隣国・山名に攻め込まれ陥落した秋月の城では、消えた埋蔵金と世継ぎである雪姫の行方を追って山名軍が躍起になっていた。そんな中、金掘り師の武蔵ときこりの新八は、偶然、秋月の隠し金を見つける。が、突如現れた真壁六郎太と名のる男とその弟に捕えられ、金も奪われてしまう。金を秋月の同盟国・早川へ持ち出そうと企む六郎太に武蔵は敵国の山名を横断する奇策を提案し、金の分け前を要求するのだった。[上映時間:118分]


「スターウォーズ」シリーズの原点になったと言われている黒澤明監督作品のリメイク作品。ちなみにその黒澤監督作品は観たことがありません。


時は戦国、弱肉強食の時代。

とある地方に互いに国境を接する3つの国があった。海に面した豊かな国・早川、早川と同盟を結ぶ小国・秋月、そして覇権拡大に野心を燃やす山名。山名は大国・早川攻略の第一歩として、秋月に攻め入り秋月城を陥落。山名の軍勢は秋月の膨大な埋蔵金を探し始める。


その頃、山の民である武蔵と新八は滝のほとりで偶然秋月の”金”を見つけるが、すぐに現われた秋月の侍・六郎太という男達に捕らえられてしまう。武蔵は金欲しさに、自分ならその金をうまく早川へ持ち運ぶことができるいい考えがあると六郎太に提案し、四人は一緒にその金を早川へと運ぶことになる。


うーん、微妙。

つまらないとは言わないし、アイドル映画の時代劇エンタメとしてはそれなりには楽しめたようにも思いますが、そんなに面白くもなかったかなぁ。だいたい六郎太が武蔵の提案に乗る必要があったのかどうかさえ微妙な気がします。


はじめは長澤まさみが男に変装しているのですが、全然変装できてないんですよ。最初の登場シーンもすっごい足が遅くてあれれ?という感じ。あんなんじゃすぐに追いついちゃいそうですけど。。。あんなに走るの遅いんだったら、吹き替えにした方がよかったんじゃないのかなぁ。見た目的にもあれは女の子にしか見えないし。それだからか、結構早い段階で秋月の国の姫・雪姫であることをバラしてしまっています。


この姫君、正義感や民を思いやる気持ちはすごくいいのですが、見切り発車しすぎなんですよね。おいおい、山名はあんたを追ってるのにそう簡単に出て行かないでよ、という感じです。六郎太にしたらたまったもんじゃないでしょうね。


重い金を背負って早川へ向かうために山名を通り抜けようとする雪姫、六郎太、武蔵、新八。この山名を通りぬける作戦も果たして名案だったのかなぁなんて疑問を持ってしまいました。結局山名に追いつかれてしまうわけだしね。それに「裏切り御免」と謝ってまで武蔵達を旅に同行してもらう理由もイマイチよくわかりませんでした。六郎太はあれだけ強かったわけだし、武蔵達が強いわけでもないんだから六郎太と雪姫二人で逃げた方が早かったんじゃないのかなぁ。


そもそもタイトルにある「三悪人」の意味がわからん!誰も"悪”じゃないし、オリジナルはどうか知りませんが、新八もかなりの間一緒に行動してるから三ではなくて四のような気がしたんですよね。


あとは松潤も長澤まさみも演技が微妙だったかなぁ。なんか心に響いてこないんですよね。山の民の火祭りで雪姫が心を痛めるシーンも全然伝わってこないし、ラストもなんだかなぁという感じでした。二人のラブロマンスにしたのは全然OKだと思うのですが、その中途半端ぶりが私はイマイチ好きじゃありませんでした。ラブロマンスにするなら突っ走って欲しかったです。


逆に阿部寛と宮川大輔はぴったりはまっていてすごくよかったです。阿部ちゃんはこういう役、似合いますよね。そしてこの強さと見た目のちょっと汚らしい感じは「大帝の剣 」の源九郎に似てたかな。宮川大輔は「酒・金・女」しか言っていなかったような気もしましたが、かなりいい感じの役割を果たしてくれていたように思います。


「裏切り御免」はオリジナルとは違う使い方をしていたようですね。オリジナルがどうやって使ってるのかちょっと観てみたいです。最初に雪姫が言う「裏切り御免」もなんか違うような感じだったし、ラストもなんだか違う感じがしましたから・・・。


日劇にて鑑賞


★★☆