これは、実際に過去に被災された方の生の声です。

ボランティアについて、何かしたいという気持ちはとても素敵なことですが、今一度以下の記事を読んでいただいて、まず自分がてきることを考えて行動してみませんか?

少々長くなりますが、お付き合いくだされば幸いです。


以下抜粋。



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

この日記の内容は「被災経験者としてのお願い」です。


先に、お願い事項を明確化しておきたいと思います。


「自前で手伝って、自前で飯を喰って、自前で宿泊して、

 割当ての仕事がないからとモンクなんぞを言わずに、

 ただ、割当てられた仕事を仲間たちと消化して帰る。」



これがボランティアの「なすべき支援」なのであります。

ボランティアに参加する人はカン違いしないようにしてください。



もうひとつ

「支援物資」は、先方が欲しいと言ったものを送る!


「テキトーに思いついた物を送り付けられたことで、

 ボランティアが倉庫整理にばかり人手をとられてしまい、

 結果、支援物資の半分以上がゴミになってしまいました。

 さらに、倉庫を借りるのに街の税金が必要となりました。

 そのゴミの処分をするのに、また街の税金がかかりました。

 そんな物より、義援金の方が、よっぽど役に立つのです。」



ナホトカ号の重油流出事件の時には体制ができていませんでした。

翌日から、続々とボランティアの人たちが街にやってきました。

ボランティア・センターなんぞは、存在していませんでした。


センターの管理機能が出来上がったのは中越地震の後です。

これは、その前の話ですが、今でもカン違いしている人が・・・


そういう意味で、ボランティアの本質を考えて欲しいのです。


「せっかく来てやったんだから、宿を手配しろ!」という人が

大勢いらっしゃいました。街は、市民を動員して宿泊施設を

準備することに手をとられました。復旧どころじゃありません。

その中で、具合が悪くなるボランティアの人も出てきました。

ボランティアの人を世話する被災者たちの姿がそこにありました。

ボランティアに対する地元被災者によるボランティアの姿です。


冬の雪国で「レジャー感覚」でテントを張って寝てみたり・・・

そんなことって「山岳部の熟練者」にしかムリだと思います。

それを「軽く」考えて、じゃぁテントで寝るという人もいる。


近くにある「街の総合病院」は、ボランティアの人でイッパイ。

被災地の人間であるはずの人が、他の街の人たちの世話をする。

どっちがボランティアなのか、もう、さっぱりわかりません。


結果、重油の臭いでまいった地元の人は、地元の病院ではなく、

地元から、ずいぶん離れた救急病院に運ばれることに・・・

その家族は被災地から距離のある病院に毎日通っていました。


まったく、手伝いに来ているのか、妨害に来ているのか・・・


確かに、ボランティアの人たちのおかげで海は元に戻りました。

しかし、そのボランティアの人たちに食事を作り続けていた

地元の婦人会の人たちは、過労となり、数人が入院しました。


「飯も出さんのか?」と言い出した人とケンカになりました。

そんなケンカなどはしたくありませんでしたが・・・

ボランティアと宗教の押し売りぐらい迷惑な話はありません。


ボランティアって、観光や、アトラクションじゃありません。

泊まる所は、自分で手配しなきゃいけません。食事もです。

ボランティアの人より、体力がないのは被災者の人たちです。

そういう人たちに「食事の準備」をさせるのは大間違いです。

家が無いのは「被災者」の人たちです。仮設住宅が自宅です。

ゆっくり身体を休める場所だって、元から存在していません。


レジャー感覚でボランティアに行くと現地の人が迷惑します。

そういうことを、身にしみて感じたナホトカ号の事件でした。



そして、福井豪雨で街が水害に遭いました。この時にも・・・

確かに、多くのボランティアの方々に助けていただいた・・・

ところが、やっぱり土日や祝日に参加者が集中するんです。


街の「ボランティア・センター」は、そんな段取りはしていない。

今日は、ここと、あそこと、ここの掃除を・・・という風に、

被害に逢った人と連絡を取り合って、事前段取りをしている。

当然、人手が多過ぎて、仕事がない人も出てくるわけです。

被災者だって、突然、段取りを組むなんてわけにもいかない。


被災地から離れた場所で生活していたりするんですから・・・


そこで「せっかく来てやったのに!どうなっとるんじゃぁ~!」

と、ボランティアの押し売りをし出し、暴れる人もいます。

ボランティアって、依頼がなければ仕事はないんですよ。

逆に、依頼が来るまで仕事を待ち続けるのも復興支援なんです。



結果、センターの人が「ふくい弁講座」なんぞを開いてました。

これも 残念ながら、やはり「余計な手間」になってしまいます。


だからと言って、勝手に行動されたら全員が迷惑してしまいます。

現場に行ったら、まず「ボランティア・センター」に登録を・・・

しびれを切らして、勝手に行動されると色々な人が迷惑します。

ボランティア・センターの機能が止まることさえ出てきます。


この仕事は、したくない・・・ などと言わないでください。

登録したセンターから頼まれたことをやるのがボランティアです。

頼まれもしないことをやるのは、ボランティアじゃありません。


「この街は、ボランティアに来てやってもムゲに扱う・・・」

そんなことを言い出した若い人と、やっぱりケンカになりました。

「ちぇっ!良いことをしたって自慢できると思ったのに・・・」

その言葉に、眉間の血管がブチッと音を立てて切れたのです。

ボランティアの押し売りするくらいなら最初から来るな!!


冗談じゃありません。自慢ネタにボランティアに来るなんて。

街の人たちは、そんなバカに付き合っている状態じゃないんです。

残念ながら、主役は被災者で、ボランティアの人じゃありません。

被災した街の人たちの心情を本気で考えて欲しいものです。


自慢ネタを作りたい人は、ボランティアなどしないでください。

申し訳ありませんが、支援どころか、邪魔にしかなりません。


宿泊施設や、食事をアテにする人も現場に行かないでください。

そういう人も、やっぱり現場では余計な人にしかなりません。


支援物資などは、国や県が手配しますから送らないでください。

そんな物よりも、足りない物が買えるお金の方が役に立ちます。

支援物資を送るよりも、どうぞ「義援金」を送ってください。


ナホトカ号の時は、偶然にも「上場企業の物流部長さん」が

ボランティアのメンバーの中にいて倉庫の監理をしてくれました。

あの人がいなければ、倉庫の中味は全部ゴミになっていました。

しかし倉庫整理に人手が取られすぎたのは、間違いありません。

そのお陰で、ボランティアに2人もの過労死者が出ました。

不要な物を送ると、人が死んでしまったりさえするんです。


そうそう。ボランティアに参加する人は、どうぞ忘れずに

「ボランティア保険」に、必ず入っておいてくださいませ。



まだまだ言い足りないことも多くあるにはあるのですが・・・

確かに、ボランティアがいなければ街は復興しないのです。

それは間違いない事実ですが、邪魔や妨害はいかんのです。



「自分の近くに困った人がいたら、ちょっと手を貸す・・・」

それが「ボランティア」であることを、どうぞご理解ください。


わざわざ被災地に行かなくとも良いじゃないですか・・・

「ボランティアの和」を、自分から広げていくんだ!

その「気持ち」が日本中に広がることが大切なんです。

そういう活動の方が、よっぽど被災地の人たちが助かります。


その上で、被災経験のある土地の住人としてお願いがあります。

復興の依頼があったら「本当のボランティア」をお願いします。

ボランティアの支援がなければ、街の復興はありえないのです。

どうぞ、どうぞ、よろしくお願いいたします。

<(_ _)>


加えて、復興の準備ができていない東北へのボランティアより、

すでに復興の体制が充分にできている宮崎への支援を・・・

義援金は、どれだけあっても不足することなどありません。

まずは、足元を固める意味で、宮崎に民間の支援を・・・


今は「救助の専門家」が被災地に行くことが最良の道なのです。


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ということです。

確かに、ボランティアに行って、足を引っ張るのでは、本末転倒な話です。

むやみに現地に赴いて、逆に迷惑にもなりかねません。



今ここで、自分にもできることがあるはずと、私も思います。

まず、できることをやっていこうと、私も決心しました。