4A実践答練が、渋谷校では、先週水曜に基礎答練(民法)まで終わったところです。

とりあえず、最も大変な民法を乗り超えた皆さん、おつかれさまでした!

特に初学者の方にとっては、範囲指定なし=その科目の全範囲から出題される論文答練はかなり大変だと思います(その分、全科目全範囲を短期間に“予習”しなければならない本試験直前期のシミュレーション経験を数多く積めます)…が、それでも皆さん、私の予想以上に善戦していてびっくり!

4A基礎講座を活かしてくれているなあ、と感じます。



ただ、4A実践答練等の論文対策に時間をとられて、短答対策がおろそかになってしまっている方は要注意です!

特に、短答合格経験のない予備試験受験生は、最近予備短答の合格ラインがかなり高くなってきているので、短答メインで対策すべきだと考えています(cf.記事「手を広げる? 」 ※コメント№7にあるように、4A実践答練は、優先順位3の途中あたりに位置づけられます)。


ある1科目についてだけでも、新司・予備短答全過去問をくり返しくり返しくり返し解いて「完璧」にしたことがない方は、その所要時間を把握していないでしょう。

ひょっとしたら、あなたが合格を目指している本試験までに、4A実践答練を受けたりしている時間的余裕はないかもしれませんよ?

まずは、優先すべき短答対策にどのくらい時間がかかるのか、1科目だけでも実際にやり切って、予測してください…そのような基礎データがなければ、スケジューリングもしようがありません。


短答対策だけじゃ最終合格できないから、論文対策もしないと…という気持ちは分かりますが、予備短答を突破しなければ、予備論文を受けることすらできないのですから、少なくとも短答合格経験のない予備試験受験生は、短答対策を優先すべきことは明らかです(司法試験では、論文式試験を受けることはできます…が、短答足切りされると成績がつかないという点では、不完全な経験になってしまうとはいえますね)。

また、予備短答受験~予備論文受験の予備論文直前期(約2か月間)は、予備論文対策だけすればいいという意味でも、予備論文直前期以外の予備論文対策は、予備短答対策より優先順位が低くなります(司法試験では、論文・短答が同時どころか論文がわずかに先行するので、この理屈は妥当しません)。


なので、新司・予備短答全過去問潰しのメドが立っておらず、今から4A実践答練を受けている時間的余裕が(あるかどうか分から)ない方は、4A実践答練の受講を一時停止して、その時間も短答対策にまわすべきではないでしょうか。

そして、予備論文直前期には、短答の実力≒条文を使いこなす力がピークに達している状態でしょうから、その状態で、4A論文解法パターンテキストを高速でくり返し解きつつ(=予習)、一時停止していた4A実践答練を消化していく(4A実践答練をいわば論文直前答練として使う)方法は、かなり効率的にできる可能性が高いといえます。

実際、可処分時間の少ない方には、私も積極的にオススメしている勉強法です。


さらに、4A論文解法パターン講義を受けている方は、条文を使って論文式問題を解く方法をず~っと訓練しているわけですから、条文を使って解くという点で共通する短答過去問を解くことは、自ずと論文対策にもなっています。

その上、民法の4A実践答練を受講した方は体感されたと思いますが、科目によっては、短答対策が論文対策に直結する面も結構あるのです。


お盆休みの方もいらっしゃると思います(4A基礎講座もちょっと間が空きます)が、この機会に、本試験合格までの戦略やスケジューリングを再検討・検証してみるのはいかがでしょうか?