2014.11 新江ノ島水族館 ナイトアクアリウム その2 | あおいとあさぎの旅行記 blue × blue journey

あおいとあさぎの旅行記 blue × blue journey

カメラの蒼生≪あおい≫と一緒にまわった、ひとりとひとつの旅のきろく。

普段は会えない、別々の場所で暮らす生き物たちに会いに行こう。

新江ノ島水族館での出会いは、ショーだけではありません。

*その1~異種間交流~はこちら


ショースタジアムの近くには、みんなの人気者たる彼らが。




撮ってくれて構わんよ。







フンボルトペンギンたちが生活する大きな水槽があります。

ショーが終わると、ペンギンたちの周りには人だかり。

空が飛べなかろうが、やはりその容姿は誰もが認める魅力がある。

手をパタパタするのとかたまらない。

そして地上と水中でのギャップ。彼らは水中を飛ぶ。


泳ぎの得意なペンギンたち、水中での姿はとてもカメラに写し切れない。

悪戦苦闘していると、一匹のペンギンが人間たち側、ガラスぎりぎりまで

寄って来てくれました。

さきほどまで、雷のように鋭い泳ぎを見せていたのに、今は手を器用に上下させて

水面に顔を出し、ぷかぷかと緩い動き。

時折、ちらと横目でこちらを見るかのような。

…撮ってほしいのか?いや、撮らせてくださいすみません。

サービス精神旺盛なペンギンがおりました。ありがとう!!


そしてえのすいのメイン展示、相模湾大水槽の前へとやってきます。

さすが、“大”が付くだけあって、そのガラス水槽の大きさにはただ圧倒されます。

身長の2倍は超えるくらいの、巨大な柱の水槽。

その中には、相模湾に暮らす生き物たちの絵巻物が広がっている。

水底では、どれくらいの水圧がかかってるんだろう…となぜかガラスの耐圧性を

気にしないではいられないほど(笑)。


特に見どころなのは、銀の腹を一斉にひるがえして動くマイワシの群れです。




意志を持つ生き物。







何千匹というマイワシが群れを成し、まるで巨大なひとつの生き物のようにうねりを上げる。

その動きは寸分の狂いもなく合っていて、デジタルでは絶対に表現できない滑らかな波線を描く。

自分たちより大きな魚がその合間を抜けようとすると、さぁっと潮が引くように

穴が開き、道ができる。

そして通り過ぎるのを待ち、また穴は気付かぬうちに塞がれて、

ひとひらの銀のリボンが空を舞うように、巻きうねりながら進んでいく。

そのシルクのような動きは、一日中眺めていられるなと思いました。すごい。

新体操団体戦なら確実に優勝です。




大海の果てへ。







相模湾大水槽にはエイや小型のサメ、それからウミガメも一緒に泳いでいます。

ウミガメは外のプールにもたくさんいるのですが、こうして他の生き物たちと共に泳ぐ姿も素敵です。


大水槽の上部まで見られるように、脇にはスロープが付いていて、

そのまま2階に上がっていくと、天井まで一面ガラス水槽の道があります。

自分のすぐ頭上を、大きなエイが泳いでいく…いや、最早これは飛んでいる。

上から降り注ぐ光で水槽一体が青く照らされて、本当に綺麗。




にこ。







よく知られていますが、

エイの腹面の笑顔に癒される。

(´ω`) 若干垂れ目で口がうってなってるのが可愛い。


ここで、この大水槽で行われるショーが始まります。

その名も「うおゴコロ」。

ダイバーのお兄さんが降臨して、水槽内の生き物たちと遊びます。

ウツボをだっこしてみたり、エイを手のひらでちょいちょいと呼んで

一緒に泳いでみたり。

異種間交流ふたたび、生きる世界は違えど、心は通わせられる。




違うのは怖くない。







一面蒼の世界で繰り広げられる神秘の友情。

大きなエイが、お兄さんの手の動きに合わせて上昇したり、

一緒について行ったり。

スーツを着てボンベ背負ってるからかもしれませんが、なんだか宇宙みたいだなと…

お兄さんが宇宙飛行士みたいに見える。


さて、相模湾大水槽を一度離れて、次はここ数年大注目(?)の、彼ら。






海の月。











いろいろな種類や形、色のクラゲが集まる、クラゲファンタジーホールへと足を踏み入れる。

海中に、なんともなしにふわふわと漂う、

これもまた宇宙空間にいる生物のように。

写真のはタコクラゲという種類です。

ドット模様と長い脚がかわいく、水槽の上まで浮き上がると

動きを止めて、重力に任せるまますーっと落ちていく。

するとまた少し頭を動かして、上昇していく。

このゆるふわ感に癒される女性が多くて、ブームが来てましたね。


ホールには巨大テレビ画面みたいな大きな水槽がいくつか

壁にはめこまれていて、それぞれ違う種類のクラゲたちが

優雅に舞っています。




ドレスの裾。







真正面の一番大きな水槽には、頭が金属の黄色に染まった

パシフィックシーネットルというクラゲが。

さきほどのよりもさらに脚が長くてひらひらで、よく絡まないなぁと思います。

ドレスの裾を軽やかに翻すように。

こういうクラゲ、ファインディングニモで見た気がする…


さて、クラゲの中ではポピュラーで、個人的に最も「月」っぽいのは

この子たちだと思う。




透明。







見づらいですが、ミズクラゲです。

丸いあたまの中心に、四葉のクローバーみたいな模様があるのもかわいいし、何よりこの透明感。

極限まで薄くした布でできているみたいな彼らが、

頭のふくらみを胎動させ、水の中を意志を持って浮いている。

脳も心臓もないけど、同じ生き物なんだよなぁと不思議いっぱいです。


クラゲホールで映像も見て、そのあと彼らに会いました。

こっちは出会ったらやばいやつ。




王者の貫録。







暗い巨大水槽に、三匹くらいのサメがいました。

ギロリと小さな目を光らせながら、獲物を探して回遊するサメたち。

水槽の中には同じ種類のサメしかいなくて、

たぶんほかの子を入れると餌食になってしまうんでしょうね…

ピンと立った背びれとか、洗練された身体の流線とか、かっこいいんですけどね。


えのすいには、水槽だけじゃなくて、海洋研究の資料も結構豊富にあります。

先人たちの研究調査があってこそ、今の水族館があるわけで。

そのうちの一つが、日本初の有人潜水調査船「しんかい2000」の展示です。






海底の冒険。











深海調査のための、人が乗り込む潜水船で、

その名の通り水深2000mまで潜ることができるそうです。

このホールには、しんかい2000の模型や、当時相模湾で行われた深海調査の映像、

さらにはコクピットに入ることもできます。

宇宙と同じで、光の届かない深海も、

人間生身ではもうどうすることもできない世界。

そういうところに、命がけで跳び込んでいく研究者たちは偉大です。

光はないけど、この赤い尾翼は、青く暗い世界にあってひときわ輝いたのだろう。


とにかく見どころいっぱいの新江ノ島水族館。

くまなく見ているうちに日が暮れて、いよいよナイトアクアリウムの時間が始まる。

*その3~夜の魔法~はこちら