2014.9 鶴岡八幡宮 例大祭 その2 | あおいとあさぎの旅行記 blue × blue journey

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カメラの蒼生≪あおい≫と一緒にまわった、ひとりとひとつの旅のきろく。

神様がおわす場所。

一年に一度、人の下に降りてきて、人とともに歩く。

それは地域の安寧、繁栄を願ったものであり、そこに暮らすすべての人は、

感謝の気持ちを捧げて祝う。

神様と人をつなぐ、喜びの祭り。

*その1~三柱神輿~はこちら


鎌倉・鶴岡八幡宮の例大祭は、2日目の神幸祭。

社から神輿とともに降りてきた神様たちを担いで、

若宮大路を行列が行く。




旅の行末。







色鮮やかな錦旗を先頭に、神職の方々や氏子さんたちが

二の鳥居へ入っていく。

二の鳥居には、「御旅所」が設けられていて、ここに神様を連れて行きます。




小さな巫女。







緑の千早に、緋色の袴をはいた小さな女の子たちも歩いていく。

八乙女」と呼ばれる巫女たちで、このあとお神輿の前で

舞を踊るそうです。

軽やかな袖がふわりと舞う姿、さぞ美しいでしょう。


やがて二の鳥居には、宮司さんはじめ上級神職の方々が乗っていた

神馬たちがやってきます。

とても穏やかな目つきと、綺麗に整った毛並。




白馬。







白というよりは、まるで銀のよう。

大人しそうで、撫でてみたい…。


茶毛の馬と、黒毛の馬も氏子さんたちに引かれてきて、

いよいよそのあとは、ひときわ高いところに担ぎ上げられたお神輿たち。

神社の大階段を下りてきた順番と同じく、1基ずつ鳥居の中への入っていく。




終着点。







この写真は最後、3基目のお神輿です。

3基目はてっぺんに小さな新芽の木のようなものが生えていて、

何かが新しく生まれてくることを示唆しているかのような。


三柱の神様たち、無事に御旅所に鎮座。




御揃いで。







神様たちもみんなも、ほっと一安心。

鳥居の奥に3基が並ぶ姿は勇壮で、この日が晴れて良かったと思う。


このあとも祭事は続いていくのですが、いかんせん人がぎゅうぎゅうだったのと、

やたらお腹が空いてきたので、ちょっとここで離脱。すみません…

八乙女舞は見たかったけど、この人混みだと見えなかったかなぁ…


ということで、お土産屋さんや食べ物屋さんの連なる楽しい通り、

小町通りに引き返す。

階段を上がったところにあったカフェで小休憩。




バナナケーキ。







お昼ごはん兼おやつの、バナナケーキ。

疲れた身体にバナナの甘さは優しいです。

あと、おなか溜まるしね。


自分もほっと一息できたあとは、ひっさびさにあれに乗りたいなと。

まぁ鎌倉に来るといつも海を見てから帰りたくなるのですが、

どうせなら少しだけ足を伸ばしてみようかなと。


ということで鎌倉駅まで歩いて、JRの隣にあるもうひとつの駅の構内へ。

そこには2両ほどの、短いながらもとてもカラフルな色合いに包まれた電車と、

たくさんの人々の笑顔。

江ノ島電鉄、通称江ノ電




見送り。







この車掌さんたちのやりとり、とても好きです。

こういう心の通わしで仕事というものは成り立っていて、

みんなの暮らしも成り立っているんだなと。


江ノ電に乗るのは本当に久しぶりでした。

鎌倉から藤沢行に乗ると、まずスリリングな狭い住宅街の合間を縫うように走る

コースがあり、そのあと急に視界が開けて目の前に一面の相模湾。

広大な海と並走する小さな電車、負けてません。


稲村ケ崎と江ノ島のちょうど真ん中、七里ヶ浜駅で下車。

ぼちぼち午後の4時になろうかというところ。

9月の半ば、昼間の日光はまだまだ夏を引きずっているけれど、

暮れ始めると海からの風は少し涼しい。

平らな海岸には、休日の午後を過ごすたくさんの人たちが

それぞれの生活とともにある。


この日は晴れつつも薄い雲が多くて、

鎌倉の広い空もほぼ一面覆われていた。

それはそれで、光の入り組み方が複雑になり、キャンバスに模様が描かれる。






太陽の方角。











ちょうど江ノ島の真上に西日がいて、

降り注ぐ光は強く雲を突き抜け、海を照らす。

穏やかな波の際を、一組のカップルが歩いていく。

砂に足を取られて、ふらついていた彼女の手を

男性がそっと掴んで、支えてあげてました。キュンとする。


この時期はまだ空気が暑くて、もやりとしていますが、

七里ヶ浜側から江ノ島を見ると、江ノ島の右手に富士山の頭がうっすらと見える。

ほんの一瞬、黄昏時のできごと。

その一瞬がとても好き。

冬の澄んだ空気の下では、もっとくっきりと見えるのだろう。


鎌倉高校前駅まで海岸を歩き、少し高いところに登り、

駐車場のへりから海を見下ろし。




海の反転。







遠くにうっすらと、大島のかげ。

この日の空は、薄い雲が幾重にも重なり立体感を生み出していて、

まるでそれは海の白波に似ている。

つまり、水平線を境に海が反転しているようでもあり。

不思議な感覚。


やっぱり鎌倉の海は広くて好きです。


この地に根付く、人と自然と。

また体感しに来ると思います。